IELTS6.0の難易度レベルとは?【勉強法や対策を徹底解説】

英語圏への留学や移住を志す人の指針となる、IELTS。IELTSは厳密な点数ではなく、1.0から9.0まで、0.5刻みの「バンドスコア」で表示されます。

多くの英語圏の大学はバンドスコア6.0や6.5からを入学基準としているため、IELTS6.0は、初めてIELTSを受ける方にとって、まず目指すべき基準であるといえるでしょう。

実際IELTS6.0はどの程度のレベルなのか、そしてそれを達成するためにはどのように勉強するべきなのか、皆さんの質問の答えをまとめました。これからIELTS6.0を目指す皆様、ぜひご参考にしていただけると幸いです。

IELTS 6.0のレベルと難易度を理解しよう

IELTS公式サイトにおいて、IELTS6.0のレベル感は以下のように明言されています。

『■有能なユーザー: 不正確さ、不適切さ、および誤解がいくらか見られるものの、概して効果的に英語を駆使する能力を有している。特に、慣れた状況においては、かなり複雑な言語を使いこなすことができる。』

IELTS6.0は、多少のミスはあるものの概ね英語を使い答えられる、上級者よりの中級者レベルといえます。IELTS全体の難易度に関しては下記の記事を参考にしてください。

IELTS6.0をTOEFL,TOEIC,英検と比較してみよう

IELTS6.0がどの程度の難易度なのかは、他試験と比較してみると分かりやすいでしょう。ここでは日本で馴染み深い検定試験である「TOEFL」「TOEIC」「英検」で比較してみましょう。

CEFR IELTS TOEFL iBT TOEFL ITP TOEIC L&R 英検
C2 8.5-9.0 該当なし 該当なし 該当なし 該当なし
C1 7.0-8.0 95-120 627-677 945-990 英検1級
B2 5.5-6.5 72-94 543-626 785-940 準1級~1級
B1 4.0-5.0 42-71 460-562 550-780 2級~準1級
A2 該当なし 該当なし 337-459 225-545 準2級~2級
A1 該当なし 該当なし 該当なし 120-220 3級~準2級

TOEFLでは、表のとおり同じゾーンでは「72~94点」レベルです。2019年TOEFLの日本人平均点は72点ですから、平均~平均以上のレベルということになります。 TOEICでは、「720~940点」ということになります。上級者レベルといえますね。

日本で一番一般的な英語試験・英検では、「英検準1級~1級」相当のレベルです。1級は英検の最上位、大学上級以上のレベルですから、IELTS6.0を取得するのはなかなか高レベルであると分かります。 IELTS6.0の他試験との比較をさらに詳細に知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

IELTSの日本人平均スコアは・・・

IELTSで与えられるスコアは、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの「各パートのバンドスコア」。そして総合評価としての「オーバーオール・バンド・スコア」、この5つです。 それぞれの日本人平均スコアはこちらです。

【アカデミック・モジュール】

■リーディング:6.1
■リスニング:5.9
■ライティング:5.5
■スピーキング:5.5
■オーバーオール:5.8

【ジェネラル・トレーニング・モジュール】

■リーディング:5.6
■リスニング:6.0
■ライティング:5.6
■スピーキング:5.8
■オーバーオール:5.8

IELTS6.0は、だいたい日本人の平均スコアか、それより少し高め、ということになります。確実にIELTS6.0を取るためには、日本人平均の上をいくモチベーションを持ちたいところです。

IELTS6.0の採点基準と難易度を知ろう

IELTS6.0を達成するためには、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4科目の平均が6.0になる必要があります。自分の得意分野、苦手分野を把握し、得意分野で高得点がとれるように対策していくと効率が良いでしょう。

リーディングで6.0を取る目安

リーディングテストは、計40問の正誤問題が出題されます。1問1点の加点方式、最高40点となります。

アカデミック・モジュールの場合は40問中23~26問、ジェネラル・トレーニング・モジュールの場合は40問中30~31問正解が、リーディング6.0の基準となっています。6.0取得には日本語でなく英語を英語で理解する練習をし、海外の受験生に負けないある程度高い力が求められます。

リスニングで6.0を取る目安

リスニングテストもリーディングテストと同様、計40問の正誤問題出題となります。

リスニング6.0のバンドスコアの基準は、40問中23問正解となっています。(リスニングはアカデミック・モジュール、ジェネラル・トレーニング・モジュール共通の問題となりますので、基準も共通です。)

ライティングで6.0を取る目安と採点基準

ライティングテストはタスク1、タスク2の2問の課題に取り組みます。前述の2科目と違い正誤問題ではありません。2~4人の試験管の採点によって点数が決まります。

評価ポイントは「課題の達成度」「一貫性とまとまり」「語彙力」「文法知識と正確さ」の4つ。 IELTS公式サイトでは、タスク1・タスク2において、それぞれポイントの採点基準について詳細が記されています。6.0到達基準は、ざっくりまとめますと以下の通りです。

■課題の達成度: 課題に取り組めており、要件を押さえているが、詳細が不明瞭であったりする。
■一貫性とまとまり: 大まかには一貫性がありまとまっている。接続詞を効果的に使用できているが、うまく機能していない。
■語彙力: 課題をカバーするには充分な語彙力がある。難しい語句を使用しているが、まだ不正確。ミスも散見されるが、それほど問題にはならない程度。
■文法知識と正確さ: 簡単な構文と複雑な構文の両方を使用。ミスもあるが、それほど問題にはならない程度。

普通レベルの語彙や文法は使いこなし、上級レベルにも挑戦を試みているが未熟、というレベルであることが読み取れます。

スピーキングでで6.0を取る目安と採点基準

スピーキングテストの評価ポイントは「流暢さと一貫性」「語彙力」「文法知識と正確さ」「発音」の4つです。 IELTS公式サイトに記されている詳細な6.0到達基準を、以下に簡単にまとめました。

■流暢さと一貫性: 時折言い詰まり、一貫性を失うこともあるが、おおむね詳細に話すことができる。連結詞などを使用するがミスもある。
■語彙力: 幅広い語彙力を持つが、不適切なこともある。
■文法知識と正確さ: 簡単な構文と複雑な構文の両方を使用。ミスもあるが、それほど問題にはならない程度。
■発音: 全体的にはOKだが安定せず、細かな間違いや不明瞭さが残る。

概ねコミュニケーションに支障ないレベルで話すことができ、高度な語彙や文法に挑戦しているがまだ使いこなせないレベル、といえるでしょう。

IELTSの採点基準に関して詳しく知りたい方は下記の記事もご参照ください。

IELTS 6.0を取るための勉強法と対策・参考書

IELTS 6.0を取るための勉強法と対策

IELTS6.0は、上級者を目指す中級者レベル。基礎をしっかりと固める必要があります。

すべての基本である語彙を身につけるべく、まずは単語集などを使って語彙を徹底的に覚えましょう。また、IELTS特有の問題パターン、時間配分に慣れるためにも、基本は公式問題集を使うことをおすすめします。

テキストや参考書は、何度も繰り返し使うことが鉄則です。1回解いて解説を読んだだけでは、「分かったつもり」で終わってしまうことが多いのです。2回3回と解くことで、学んだことをしっかりと身体に定着させていきましょう。

IELTS 6.0のためにはまずリスニングとリーディングを伸ばそう

アウトプットは、語彙や文法など土台となる知識をインプットして、初めて取り組めるもの。ですので、スピーキングやライティングより、先に固めるべきはリスニングとリーディングです。

IELTS6.0を早く目指したい場合は、まずはこの2パートに重点を置いた方が、早くスコアがアップします。(極端な話ですが、スピーキングとライティングをほぼ放置しても、IELTS 6.0はオーバーオールでなら取れてしまいます。)

リスニング対策としては、発音の再確認やディクテーション、シャドーイング。リーディング対策なら一文一文精読。公式問題集の中に理解できない文章が1つも無い状態になるまで、徹底して基礎理解を固めましょう。

基礎が身についてきた、という状態のレベルになってきたら、次にリーディングの時間配分対策です。リーディングは3つのパッセージがあり、制限時間は計60分。設問数は40問ですので、意外と時間はありません。

効率よく問題を解き進めていくため、1回読んで大まかな概要をつかめるようにする「スキミング」、解答に必要な情報を探し当てる「スキャニング」、2つのテクニックの訓練も必要になります。

IELTSのリスニングとリーディング対策には下記の記事に詳しく書きましたのでご参照ください。

スピーキングとライティングは時間がかかるのであせらない

日本の学校で英語学習をしてきた大半の日本人にとって、スピーキングやライティングに取り組む機会は少ないですから、習得にはかなりの時間を要します。

スピーキングは独学ではなかなか成果が得られませんので、オンライン英会話のIELTSコースなど受講しフィードバッグをもらいながら対策していくことがおすすめです。もらったフィードバックを利用しながら、答えるときに同じ表現や、言葉をある程度変えることが重要で、あなたが十分な表現やボキャブラリーを持っていることをアピールしましょう。

またライティングは、問題パターンや回答パターンの型を覚え、慣れていくところから始めるのが良いでしょう。 英文では何を言うかのトピックとそれをサポートする理由、前後の一貫性など 必ず押さえておくべき基本的事項があります。完璧はありませんが意識して矛盾なく各技能が期待されています。

どちらにしろ、暗記ではまかなえない分野のため、毎日コツコツと時間をかけて強化・習得していくことになります。リスニングとリーディング対策で基礎を固めつつ、焦らずじっくりと取り組んでいきましょう。

IELTS6.0を目指すためのスピーキングとライティング対策は下記の記事を参考にしてください。

IELTS6.0は地道に努力すれば難しくない!地道に対策していこう

IELTS6.0は高レベルではありますが、決して難しいスコアではありません。「基礎がしっかりとしている」ということが証明されれば、無理なく手の届く範囲です。 IELTS6.0を目指す皆様は、小手先のテクニックや、とても難しい語彙などを初めから気にする必要はありません。焦らずじっくりと、基礎固めをしていきましょう。

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IELTS 5.5や6.5に関しての記事は下記の記事を参考にしてください。

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