IELTS 4.5は初心者がとれるレベル?難易度や対策勉強法まとめ
IELTS 4.5と聞いてあなたはどれくらいの難しさだと思いますか?英語圏の大学への留学や移住に必要となるIELTS。将来のためにこれから受験しようという初心者の方にとって、スコアのレベル感はよくわからないものです。
そのなかでもIELTS 4.5というスコアは、どれくらいのレベルなのでしょうか。
この記事ではIELTS 4.5の難易度やレベル感、IELTS 4.5に達するためのそれぞれのパート別対策・勉強法などを紹介いたします。 ご自分の現在のレベルを確認し、ぜひ目標点到達に向けてのステップとしてご活用ください。
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IELTS 4.5のレベルは?他試験との難易度比較
IELTSは厳密な点数ではなく、0.5刻みの「バンドスコア」で表示されます。最高は9.0、最低スコアは1.0です。 そのなかでも4.5とは、どの程度のレベルなのでしょうか。 日本人に馴染みのあるTOEICや英検、TOEFLの点数と比較しながら、レベル感をつかみましょう。
IELTS 4.5はTOEIC、英検、TOEFLではどのくらいのレベル?
まずは、下記の各テストの比較表を見てみましょう。
CEFR | IELTS | TOEFL iBT | TOEFL ITP | TOEIC L&R | 英検 |
---|---|---|---|---|---|
C2 | 8.5-9.0 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
C1 | 7.0-8.0 | 95-120 | 627-677 | 945-990 | 英検1級 |
B2 | 5.5-6.5 | 72-94 | 543-626 | 785-940 | 準1級~1級 |
B1 | 4.0-5.0 | 42-71 | 460-562 | 550-780 | 2級~準1級 |
A2 | 該当なし | 該当なし | 337-459 | 225-545 | 準2級~2級 |
A1 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 120-220 | 3級~準2級 |
IELTS 4.5は、TOEICでは550~780点相当のレベルです。2020年11月から2021年4月の平均点は618.4点ですので、IELTS 4.5はほぼこれくらいの点と言えるでしょう。
英検では、2級~準1級相当のレベルです。高校卒業から大学中級レベル感となります。
TOEFL iBTでは、42~71点相当のレベルです。2019年TOEFLの日本人平均点は72点ですから、平均より低めのレベルということがわかります。 総合するとIELTS 4.5は、他試験においては平均か、平均より低めのレベルということになります。 IELTS 4.5の他試験との比較をさらに詳細に知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
IELTSの日本人平均スコアは?
IELTSの2019年日本人平均スコアは、以下のとおりです。
【アカデミック・モジュール】
■リーディング:6.1
■リスニング:5.9
■ライティング:5.5
■スピーキング:5.5
■オーバーオール:5.8
【ジェネラル・トレーニング・モジュール】
■リーディング:5.6
■リスニング:6.0
■ライティング:5.6
■スピーキング:5.8
■オーバーオール:5.8
各パート別のバンドスコアは最低でも5.5以上、オーバーオール・バンドスコアは5.8となっています。 IELTS 4.5は、平均よりは下の、初心者~中級者の段階と言えることがわかります。
IELTS 4.5各パートの難易度説明
IELTS公式サイトにて、各バンドスコアの評価について記載されています。
■IELTS 4.0→限定的なユーザー 慣れた状況においてのみ、基本的能力を発揮できる。理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言葉遣いはできない。
■IELTS 5.0→中程度のユーザー 不完全だが英語を使う能力を有しており、ほとんどの状況でおおまかな意味を把握することできる。ただし、間違いを犯すことも多い。自身の専門分野では、基本的なコミュニケーションを取ることが可能。
IELTS 4.5はこの中間くらいと考えると、基本的英語能力はあり、簡単な表現ができるレベル、ということになります。
Overall 4.5の難易度は?
IELTSでオーバーオール4.5をとるためには、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの各パートで平均4.5をとる必要があります。 それぞれ4.5をとる基準と難易度を確認しましょう。
ちなみにIELTSの採点基準や採点方法の詳しい記事を下記にかいており人気ですのでぜひこちらもご覧ください。
リーディング4.5の難易度は?
リーディングは選択問題や文章補完問題など、様々なタイプの問題が40問出題され、1問1点として計算されます。
アカデミックリーディングでは40問中15問正解がバンドスコア5.0の基準となっていますので、バンドスコア4.5は10問~15問くらいの正解が目安となりそうです。
ジェネラルリーディングでは40問中最低15問正解がバンドスコア4.0、23問正解がバンドスコア5.0の基準となっていますので、バンドスコア4.5は15~23問の正解が目安となります。 3~4割くらいの正答率ですから、難易度はそれほど高くありません。
リスニング4.5の難易度は?
リスニングは、正誤問題が40問出題され、1問1点として計算されます。
40問中16問正解がバンドスコア5.0の基準となっていますので、バンドスコア4.5は10問~15問くらいの正解が目安となるでしょう。 (リスニングはアカデミック・モジュール、ジェネラル・トレーニング・モジュール共通の問題となりますので、基準も共通です。)
リーディングと同様3~4割くらいの正答率で、それほど高くない難易度です。
スピーキング4.5の難易度は?
スピーキングは、試験官とのインタビュー形式で行われます。日常生活の軽い質問のあと、指定されたトピックについてのスピーチと、ディスカッションを行います。 評価ポイントは「流暢さと一貫性」、「語彙力」、「発音」、「文法力」、「正確さ」。以下、IELTS 4.5相当の評価基準を簡単にまとめました。
- 流暢さと一貫性 なんとか途切れずに話し続けられるが、連結詞などをうまく使いこなすことができない スピードが遅く言い直しが多い
- 語彙力 身近なテーマについては話せるが、そうでないテーマは語彙が少ない 言い換えに挑戦するが使いこなせない
- 発音 発音は間違いが多く聞き取りもまだ困難
- 文法知識と正確さ 基本的な構文は正確に使用できるが、複雑な構文は間違いが多い
ライティング4.5の難易度は?
ライティングはタスク1とタスク2の2つの課題があり、それぞれ「課題の達成度」「一貫性とまとまり」「語彙力」「文法知識と正確さ」の4つの評価ポイントがあります。 タスク1とタスク2におけるIELTS 4.5の評価基準を合わせて、ざっくりまとめますとこのようになります。
- 課題の達成度 課題を大まかには取り組めているが、書式・形式が不適切 見解や要旨を記してはいるが不明瞭・不十分
- 一貫性とまとまり 情報や意見はある程度整理されているが、不明瞭・不正確
- 語彙力 基本的な語彙は使用できるが、スペルや語形成は間違いが多い
- 文法知識と正確さ 基本的な構文は使用できるが、複雑な構文は限定的で間違いが多い
IELTS 4.5を達成するためのパート別の対策・勉強法
IELTS 4.5は、中学高校で習った英語をしっかり押さえておけば、とれるレベルと言えます。確実に丁寧に、基本を大切に勉強することが必要です。 各パート別の勉強法を詳しくご紹介します。
IELTS勉強法全般に関しては下記の記事にも書いていますので合わせてごらんください。
リーディングの勉強法は?
IELTS 4.5を目指す人は、まだまだ英語初心者レベルです。まずは中高レベルの文法や構文をおさらいすることから始めましょう。高校レベルの文法は意外と高度でアカデミックな内容も多いですので、学びなおしにぴったりです。 当時の教科書や参考書、大人向けの学びなおし参考書も販売されていますので、活用しましょう。
余裕がある場合は、IELTS用単語集で単語に慣れるのもよいでしょう。 基本的には、背伸びせずに基礎の学びなおしに重点を置いてください。
IELTSのリーディング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので合わせてごらんください。
リスニングの勉強法は?
IELTS 4.5のリスニングは、リーディング同様、正答率3割くらいでよいので、簡単な問題は確実に正解するという心構えがよいでしょう。 まずは、正しい発音を覚えることが先決です。発音に特化した参考書を使って、自分で声に出しながら、正しい発音を体に浸み込ませましょう。
IELTSのリスニング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので合わせてごらんください。
スピーキングの勉強法は?
IELTS 4.5レベルでは、中高レベルの会話ができれば充分なため、スピーキング対策に時間を割く必要はありません。 また、学校でインプット教育を受けてきた一般の日本人なら、アウトプットであるスピーキングを身につけるのに、長い時間がかかり、スコアアップに直結しません。 流暢さが重要となりますので、簡単な構文でもいいので、事前に音読やシャドーイングをして慣れておくとよいでしょう。
IELTSのスピーキング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので合わせてごらんください。
ライティングの勉強法は?
IELTS 4.5を達成するために、ライティングでは特別な対策をする必要はありません。中高レベルの文章が書ければ充分ですので、リーディング対策と同様、高校レベルの学びなおしをしておきましょう。 また、ある程度の文章の型を決めておくと書きやすくなります。公式問題集を見て、型に慣れておきましょう。
IELTSのライティング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので合わせてごらんください。
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IELTS 4.5を達成するためのその他のヒント
IELTS 4.5は難易度はそれほど高くありませんので、初回受験でとれてしまう方も多いでしょう。 だからこそ、英語学習を久しぶりに行っているという方は、次のヒントをご参考に、しっかりと対策をしてみてください。
英語初心者・基礎力が低い場合の勉強法は?
IELTS 4.5は、まだ基礎力を固め始めたレベル。それにもまだ届かないほどの英語初心者や基礎力が低い方の場合は、まずは中学の学びなおしから始めましょう。 当時の教科書やワーク、大人向け学びなおしの参考書などを使って、基本的な文法や構文などをしっかりマスターすることから始めましょう。
IELTS 4.5達成のためのお勧め教材・参考書
使用必須なのは公式問題集です。問題の形式やよく出るテーマなどが詰まっていますので、慣れるためにも必ず購入しましょう。 また、最初に解いてみて、自分のレベルを確認するのもおすすめです。 ほかの参考書は、こちらの記事でご紹介していますので、ご確認ください。
IELTSは独学でスコアアップできる?
IELTS 4.5レベルに関しては、中高レベルが理解できていればとれますので、独学で充分です。 ただ、早く確実にスコアアップするには、専門のスクールを利用するのがよいでしょう。特にスピーキングとライティングは、しっかりフィードバックしてくれる先生についてもらうのが一番です。
IELTS 4.5からスコアアップするために必要な学習時間は?
ケンブリッジのデータによると、CEFRのあるレベルから次のレベルにあがるには、約200~300時間必要と言われています。 IELTS 4.5はCEFRではB1相当。めざすスコアがIELTS 6.0なら1レベル上のB2相当ですので、約200時間の学習時間が必要といすると1日2時間と考えて10か月です。 もちろんこれは個人の英語力次第です。早くスコアアップを狙うのであれば、IELTSの対策に短期集中で挑む必要があります。
IELTS 4.5の難易度レベルと対策・勉強法のまとめ
IELTS 4.5は、平均よりは低く、決して難易度の高いスコアではありません。中高の復習をすれば、充分に手の届くスコアです。 一般的には、海外の大学入学は6.0以降を目安にしているので、 英語力に不安がある方は、しっかりと基礎固めに集中し、IELTS 4.5の取得を目指しましょう。
IELTS4.0や5.0に関しては下記の記事を書いていますので合わせてごらんください。