IELTS 7.5は最難関?難易度レベルや対策・勉強法まとめ

IELTSは、海外の大学や大学院への留学、移民申請の際に使われることで知られる試験です。そのなかでもIELTS 7.5というと、どのくらいのレベルなのでしょうか。 IELTS 7.5のレベル感、難易度、留学が可能なのかなどの気になる情報や、IELTS 7.5到達のための対策・勉強法をご紹介します。 IELTSを通して夢を実現させたい方はぜひご参考にしてください。

IELTS 7.5のレベルは?他試験との難易度比較

IELTSの結果は、バンドスコアというスコアで表されます。最低1.0、最高9.0で、0.5刻みで区切られています。 IELTS公式サイトにおいて、IELTS7.0、8.0のレベル感は以下のように記載されています。 IELTS 8.0 『■非常に優秀なユーザー 時折、非体系的な不正確さや不適切さがみられるものの、十分に英語を駆使する能力を有している。 慣れない状況においては、誤解が生ずることもありえる。込み入った議論に、うまく対応できる。 』 IELTS 7.0 『■優秀なユーザー 時折、不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が 生ずる可能性もあるが、英語を駆使する能力を有している。 複雑な言語も概して上手く扱っており、詳細な論理を理解している。 』 この中間であるIELTS 7.5は、大変レベルの高いスコアであると言えるでしょう。

IELTS 7.5はTOEIC、英検、TOEFLではどのくらいのレベル?

日本で馴染みのある3つの語学試験と比較しながら、IELTS 7.5のレベル感を詳しく見ていきましょう。 TOEICと比較すると、IELTS 7.5は約「945~990点」相当のレベルです。2020年11月から2021年4月の平均点は618.4点。満点990点に近い、大変高いレベルと言えます。 英検と比較すると、1級レベルです。1級は大学上級レベル、英検公式サイトには「世界で活躍できる人材の英語力を証明します」と記載されています。 TOEFL iBTと比較すると、およそ「95~120点」相当のレベルです。TOEFLの2019年日本人平均点は72点。満点120点に近い、上級レベルです。 IELTS7.5の他試験との比較をさらに詳細に知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 https://ielbu.com/ielts-difficulty/

IELTSの日本人平均スコアは?

リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの「各パートのバンドスコア」と、総合評価としての「オーバーオール・バンド・スコア」。IELTSのスコアは、この5つで表示されます。 それぞれの日本人平均スコアはこちらです。 【アカデミック・モジュール】 ■リーディング:6.1 ■リスニング:5.9 ■ライティング:5.5 ■スピーキング:5.5 ■オーバーオール:5.8 【ジェネラル・トレーニング・モジュール】 ■リーディング:5.6 ■リスニング:6.0 ■ライティング:5.6 ■スピーキング:5.8 ■オーバーオール:5.8 IELTS 7.5は、平均より高い高レベルのスコアと言えるでしょう。

IELTS 7.5以上が必要になるのはどんなとき?

「Times Higher Education世界大学ランキング2019」によると、世界トップ200に選ばれた英国の大学入学で要求されるスコアは、6.0~7.0ほどであるとされています。このデータでIELTS 7.5が必要なのは、大学院入学です。 また、移民申請の際に必要なスコアも、IELTS 7.5ほどの高スコアが必要となります。 IELTS 7.5は、海外で深く学問を追求したり、移住したりする際に英語力の証明となる、トップのレベルと言えるでしょう。

IELTS 7.5各パートの難易度説明

IELTS 7.5各パートの難易度説明

それでは、5つのバンドスコアごとに、IELTS 7.5の難易度を確認していきましょう。

Overall 7.5の難易度は?

IELTSでオーバーオール7.5に到達するには、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの各パートで平均7.5をとることです。 それぞれのパートで7.5をとる基準と難易度を詳しく見ていきましょう。

リーディング7.5の難易度は?

リーディングは選択式、文章補完式など、様々なタイプの問題が40問出題され、1問1点として計算されます。 アカデミックリーディングでは、バンドスコア7.0の到達基準は40問中30問正解、バンドスコア8.0の基準は35問正解ですので、7.5の到達基準は32、3問ほどでしょう。 ジェネラルリーディングでは、バンドスコア7.0の到達基準は40問中34問正解、バンドスコア8.0の基準は38問正解ですので、7.5の到達基準は36問ほどとなります。 9割ほどの正答率が必要となりますので、全問正解するつもりで確実に点をとりにいきましょう。

リスニング7.5の難易度は?

リスニングは、正誤問題が40問出題され、1問1点として計算されます。 バンドスコア7.0の基準が40問中30問正解、8.0の基準が35問正解ですので、7.5の基準は約32、3問となります。 (リスニングはアカデミック・モジュール、ジェネラル・トレーニング・モジュール共通の問題となりますので、基準も共通です。) 正答率は8割ほどですので、リーディング同様、全問正解する気持ちで挑む必要があります。

スピーキング7.5の難易度は?

スピーキングは、試験官とのインタビュー形式となります。日常生活についての軽い質問、指定されたトピックについてのスピーチ、ディスカッションを行います。 評価ポイントは「流暢さと一貫性」、「語彙力」、「発音」、「文法力」、「正確さ」。以下、IELTS 7.5相当の評価基準を簡単にまとめました。 ■流暢さと一貫性 一貫性のある理路整然としたテーマを展開できる 時折繰り返しや言いよどみがある ■語彙力 柔軟に語彙を使用でき、一般的でない熟語も使える 時折不正確である ■発音 正しい発音を使用できるが、まだ不安定で時折間違う ■文法知識と正確さ 複雑な構文も柔軟に使用できるが、時折間違う

ライティング7.5の難易度は?

ライティングはタスク1とタスク2の2つの課題があり、それぞれ「課題の達成度」「一貫性とまとまり」「語彙力」「文法知識と正確さ」の4つの評価ポイントがあります。 タスク1とタスク2におけるIELTS 7.5の評価基準を合わせて、ざっくりまとめました。 ■課題の達成度 課題すべてに取り組めており、終始明確な見解を提示できている 詳細な詰めはあと一歩 ■一貫性とまとまり 論理的で明確にまとめられている、接続詞の正確な使用はあと一歩 ■語彙力 幅広い語彙を正確に使用できる スペルや語形成の間違いがまれに見られる ■文法知識と正確さ 様々な構文を使用できるが、まれに間違いが見られる

IELTSでスコア7.5とるのに必要な勉強時間は?

ケンブリッジのデータによると、CEFRのあるレベルから次のレベルにあがるには、約200時間必要と言われています。 IELTS 7.5はCEFRのC1相当。現在のレベルがIELTS 6.0(CEFRだとひとつ下のB2)なら、200時間の学習時間が必要ということになります。1日2時間として10か月かかる計算です。 もちろんこれは個人の英語力次第です。早くスコアアップを狙うのであれば、IELTSの対策に短期集中で挑む必要があります。

IELTS 7.5を達成するためのパート別の対策・勉強法

IELTS 7.5を達成するためのパート別の対策・勉強法

IELTS 7.5は、留学に必要な最高レベルの英語力を証明するレベルですので、確実な力をつける必要があります。 各パート別の勉強法を詳しくご紹介します。

そもそもIELTS 7.5を目指すための前提条件は?

IELTS 7.5は、海外の大学院入学や移民を目指す人のための、大変高度なレベルのスコアです。IELTS 7.5を目指すには、そもそもしっかりとした英語力を持っていることが前提となります。 目安としては、大学入学の最低限レベルであるIELTS 6.0以上を持っていること、毎日2時間以上勉強する時間がとれることが挙げられます。

リーディングの勉強法は?

IELTS 7.5を目指す人は、既に充分な基礎力がついているはずですので、時間内に問題を解き切る力をつけることに重点を置きましょう。 長文は、問われている箇所を素早く読み取れるよう、大まかに要点を読み取る力をつける練習をします。 それから、大量の英文を速読する練習もしましょう。留学した際にも役に立つ勉強法です。 あとは、どんどん問題を解き、弱点を克服していくことに尽きます。リーディングは一番スコアが取りやすいパートですので、全問正解を目指して、力を入れていきましょう。

リスニングの勉強法は?

IELTS 7.5に到達するには、リスニング8割ほどの正答率が必要です。 リスニング問題のなかではパート1、パート4の穴埋め問題が比較的簡単ですので、まずはこれらを取り逃さないよう、しっかり対策しましょう。 またコツとしては、問題の先読みをしておくことです。聞くべき箇所を前もって知っておくことで、答えを聞き逃すことがなくなります。本番に突然先読みすることは難しいですので、最初から意識してリズムをつかむようにしましょう。 また、IELTSはイギリス英語ですので、イギリス英語の発音に慣れておくことも重要です。

スピーキングの勉強法は?

IELTS 7.5レベルでは、よどみなく話し続け、発音の間違いも少ないことが要求されます。まずは発音を正確にできるよう再確認しましょう(リスニング対策の基礎にもなります)。 トピックとなる話題は幅広いですから、突然意見を求められると焦ってしまうでしょう。公式問題集などで予想をつけ、自分の意見をまとめておくと安心です。 この試験では意見そのものは評価対象ではありませんので、必ずしも正直な気持ちを言う必要はありません。それよりも理路整然としていることが重要ですので、組み立てやすい答えを用意しておきます。 また、意見を述べる際にはある程度決まった型がありますので、型に沿って瞬時に会話を繋げられるよう訓練しておきましょう。

ライティングの勉強法は?

ライティングでIELTS 7.5レベルとなるのは非常に難しいと言われています。一貫性があること、的確に質問に応え論理的に展開されていることが求められるのです。 ライティングもスピーキング同様、決まった型がありますので、まずはそれを覚えましょう。それから論理展開する際に便利なイディオムや接続詞を覚え、効果的に使用できるようにしましょう。

IELTS 7.5を達成するためのその他のヒント

IELTS 7.5を達成するためのその他のヒント

IELTS 7.5は大学院入学に到達する大変高レベルのスコアです。達成するためには多くの時間と強い意志が必要になります。 達成のために必要なヒントをつかみ、IELTS 7.5に近づくご参考にしてください。

IELTS初心者の場合の勉強法は?

IELTS 7.5は大変高レベルですので、初心者でIELTSに慣れないうちに7.5をとるのは難しいかもしれません。 最初は基礎レベルの6.0を取得できるよう、対策をしてみてください。 6.0を難なくとれるようであれば、さらにIELTS用の対策を進め、7.5を目指しましょう。

IELTS 7.5達成のためのお勧め教材・参考書

まず購入したいのは公式問題集です。レベル確認にも模試としても利用できます。 また、先に公式問題集を解いて自分の弱点を把握し、その克服ができる参考書を選ぶこともよいでしょう。 IELTS 7.5レベルでしたら、英語ニュースなどの生きた英語に普段から触れることも重要です。 参考書については、こちらの記事で詳しくご紹介していますので、ご確認ください。 https://ielbu.com/ielts-sankousho/

IELTSは独学でスコアアップできる?

IELTS 7.5レベルになると、特にスピーキングやライティングのアウトプットのパートについては、専門のレッスンを受けた方が早く到達できるでしょう。 専門のスクールや、ネット英会話、文章添削サービスなど、様々な選択肢があります。

IELTS 7.5の難易度レベルと対策・勉強法のまとめ

IELTS 7.5は、海外の大学や大学院留学を目指す方にとって、最終目標ともいえるレベルです。 これから目指す方にとっては最難関の試験となりますが、ぜひコツコツと勉強を続け、IELTS 7.5到達を目指してください。

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