IELTS 5.5のレベルは難しい?難易度と対策や勉強法・TOEICとの比較を紹介!
IELTS 5.5のと聞いてこのスコアの難易度はどれくらいだとおもいますか?この記事ではIELTSの5.5はどれくらい難しいのか、取るにはすべき対策を具体的に紹介します。
IELTS5.5から6.5などさらに上のレベルも目指せる内容になっていますので、ぜひあなたの留学の夢をつかんでください。
目次(クリックで飛べます)
IELTS5.5のレベルは?TOEICなど他試験との難易度比較
まずIELTS5.5がどれくらいの難易度レベルなのか確認しましょう。わかりやすくTOEIC,TOEFL,英検などのテストと比較してみましょう。日本で馴染みのある3つの語学試験のレベルと比較してみましょう。
CEFR | IELTS | TOEFL iBT | TOEFL ITP | TOEIC L&R | 英検 |
---|---|---|---|---|---|
C2 | 8.5-9.0 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
C1 | 7.0-8.0 | 95-120 | 627-677 | 945-990 | 英検1級 |
B2 | 5.5-6.5 | 72-94 | 543-626 | 785-940 | 準1級~1級 |
B1 | 4.0-5.0 | 42-71 | 460-562 | 550-780 | 2級~準1級 |
A2 | 該当なし | 該当なし | 337-459 | 225-545 | 準2級~2級 |
A1 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 120-220 | 3級~準2級 |
ちなみに表の一番左にあるCEFRというのはセファールまたは海外では純粋にシー・イー・エフ・アールと読みます、英語レベルの世界共通指標の事です。
IELTS5.5はB2という上から3番目のクラスなので、中上級くらいという感じです。
ちなみにIELTSの2019年日本人平均スコアは、以下のとおりです。
【アカデミック・モジュール】
■リーディング:6.1
■リスニング:5.9
■ライティング:5.5
■スピーキング:5.5
■オーバーオール:5.8
【ジェネラル・トレーニング・モジュール】
■リーディング:5.6
■リスニング:6.0
■ライティング:5.6
■スピーキング:5.8
■オーバーオール:5.8
各パート別のバンドスコアは最低でも5.5以上、オーバーオール・バンドスコアは5.8となっています。 IELTS 5.5はほぼ平均の、中上級者の段階と言えることがわかります。
IELTS5.5はTOEICではどのくらいのレベル?
上記のスコア換算表のとおりIELTSで5.5というのはTOEICのL&Rで785点前後です。
ただしIELTSは4技能のテストであることに対してTOEIC L&Rは2技能のテストですので、実際に対策をする場合、IELTS 5.5のほうが難易度が高いといえます。
ちなみに参考までお伝えしますとTOEICはL&Rというリスニングとリーディングのみを行う試験とS&Wというスピーキングとライティングの力をはかるテストがありますので、興味のある方はぜひそちらも受験してみて下さい。
IELTS5.5は英検やTOEFLではどのくらいのレベル?
上記の表のとおりIELTS5.5は英検なら準1級~1級、TOEFL iBTで72~94点です。実は結構高いですよね。
表をご覧いただき気づいたかもしれませんが必ずしもすべてのテストがCEFRでC2、つまり最高クラスの英語力をはかれるように作られてはいません(必要性が低いから)。
しかしIELTSはそれにも対応したテストで元々の評価の最低レベルが高いのです。ちなみにIELTS9.0のC2はネイティブレベルです、というかネイティブでも取れないこと多数です。
IELTSの5.5は中上級といったレベルと理解しておきましょう。
IELTS5.5各パートの難易度説明
ここではIELTS5.5のスコアが各パートでどれくらいの難しさなのかを説明していきます。大まかなイメージをつかみ、自分の現在の姿とのギャップをまずはつかみましょう。
IELTS Overall 5.5の難易度
IELTS側ではOverall5.5に対する具体的なコメントはしていないのですが、5.0と6.0のレベル感に関しては下記の通り示しています。
6 有能なユーザー
不正確さ、不適切さ、および誤解がいくらか見られるものの、概して効果的に英語を駆使する能力を有している。
特に、慣れた状況においては、かなり複雑な言語を使いこなすことができる。
5 中程度のユーザー
部分的に英語を駆使する能力を有しており、大概の状況において全体的な意味をつかむことができる。
ただし、多くの間違いを犯すことも予想される。自身の分野においては、基本的なコミュニケーションを行うことができる。
そして、ここは私の個人的な感覚なのですが、6.0以上出す方は流暢さはまだあまりないものの、ある程度文法力があるため気を付けながらであればある程度言いたいことが言えるという段階で、まさに留学先で必要な最低限の力になると思います。
5.0~5.5の方はゆっくり話すときでもボキャブラリーや文法の力が足りなく文章を作れないことがケースが多い印象です。英検準1級を取っている方のほうが総合力が高いような感覚ですね。
ちなみに各スコアごとのIELTSの採点基準や採点方法の詳しい記事を下記にかいており人気ですのでぜひこちらもご覧ください。
IELTSスピーキング5.5の難易度
IELTSのスピーキングで5.5の難易度はどれくらいか言えば、日本人のスピーキングの平均スコアは5.6ですので、普通に難しい程度となりましょうか。ここで大事なのは改めてIELTSのスピーキングでどういう指標が図られているのかチェックしましょう。
- Fluency & Coherence(流暢さと首尾一貫性)
- Pronunciation(発音)
- Lexical Resource(語彙)
- Grammatical Range & Accuracy(文法の幅と正確性)
これらの4つの項目に対して試験官はそれぞれ9.0を満点としてスコアを刻んでいきます。ですので自分がスピーキングが苦手という場合はこの4つの項目でどれが特に苦手か考えましょう。
ちなみに私が指導していての5.5前後の方の特徴は、「英語を話す自信が足りない」という方が多いのですが、言い換えると「英語を今までにしゃべった絶対量が足りない」ということがほとんどですので、どんどん話す機会を持ちましょう。
IELTSライティング5.5の難易度
IELTSのライティング5.5の難易度ですが、日本人のライティングの平均は5.4ですので、5.5はほぼ平均的な難易度といえます。ここでも大事なのは、どういった指標でライティングのスコアがつけられているかですのでそれを確認しましょう。
- Task Achievement(タスクの達成度)
- Coherence & Cohesion(話の首尾一貫性と文章同士の結束性)
- Lexical Resource(語彙)
- Grammatical Range & Accuracy(文法の幅と正確性)
5.5を取る方はライティングのTask1と2の規定の文字数を書くことはできるものの、タスクに対して適切にこたえていなかったり、語彙や文法的な広がりが少ないことが言えます。
IELTSリスニング5.5の難易度
IELTSのリスニングにおける5.5は難易度というより正解数のほうが分かりやすいと思います。ずばり正解数でいうと40問中19~22問程度想定ですので5割超取れれば取得可能です。
ちなに日本人のIELTSリスニングの平均は5.9ですので、意外と高いですよね。23問以上とれる=約6割をとれると平均を超えてきます。
最近の若い生徒さんはセンター試験などで対策する成果比較的早い段階で5.5に到達する方が多い印象がありますが、伸び悩む方はIELTS特有のひっかけに苦しんでいる場合があります。
IELTSリーディング5.5の難易度
IELTSのリーディングにおける5.5は難易度というより正解数のほうが分かりやすいと思います。ずばり正解数でいうと40問中19~22問程度想定ですので5割超取れれば取得可能です。
ちなみに日本人のリーディングの平均は6.1ですので海外留学や移住を目指す方であれば基礎を固めていけば決して難しいスコアではありません。
ただ、ここで大事なのはIELTSではアカデミックであったりある程度フォーマルな英語がでてくるということです。
以前教えた生徒さんで外国の友人の方も多く流暢にしゃべる方がいたのですが、文法が壊滅的で5.0を超えられないという方がいました。ですがこの方は文法書を1か月で気合で終えていただいたところ、あっという間に6.0まで伸びました。
IELTS5.5で海外大学へ留学できる?
「IELTS5.5で海外の大学へ留学できますか?」というご質問をよくいただきまして、その解答に関しては「正規留学に関しては難しいケースが多い」というかたちになります。
下記が私が認識する大まかな英語の必要レベルですが、語学留学であれば特にIELTSは必要ないというケースがほとんどだと思います。
- 短期・語学留学など:特にスコア必要なし
- 英語圏の大学に入学 = 6.0~6.5 程度
- 英語圏の難関大学に入学 = 7.0 程度
- 英語圏の大学院に入学 = 7.0~7.5 程度
ただし留学に必要なスコアは申し込み先大学によって大きく変わりますので、仮必ず確認を行うようにしてください。
IELTS5.5を達成するための分野別の勉強法
ここではIELTSのスコア5.5を達成するための勉強法の概要を分野別に紹介します。具体的な勉強法に関しては個別の記事も参考にしてください。
スピーキング
スピーキングで5.5を達成するためには「とにかくしゃべる量」です。おそらく5.5に達していない方の大半は読み書きやリスニングを中心にしてきた方であり、アウトプットの絶対量が足りていません。最初は文法ミスを気にしないでとにかくしゃべりましょう!
脳にあるボキャブラリーや文法知識を意識しないで口に出せるようにするにはしゃべる量を増やすしかありません。アプリやオンライン英会話など活用して絶対量を確保しましょう。他の細かいことはそのあと!
IELTSのスピーキング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので合わせてごらんください。
ライティング
ライティングが5.5に達していない場合は、まずは基本的な文法のミスを減らすところからやりましょう。練習をする際にまずおすすめしているのは三単現と時制のミスをつぶすところです。
パソコンで「メモ帳」などの校正機能のないツールでタスクを行った後にwordなどの文書ソフトにコピペしましょう。これを何回かやるだけで自分がどういうときにミスをするか癖が分かります。
IELTSのライティング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので合わせてごらんください。
リスニング
リスニングで5.5にまだ届いていない場合は、まだ英語の「音」を拾えていないことが多いと思います。日本語にはない音が英語にあるのでそれを聞けるようにする訓練ですね。
IELTS対策の本ではなく発音の本を買うとネイティブがどういう風に口を使ってどのように発音しているかわかるようになります。その教材の音声を使って音読を続けると、聞こえる音が多くなることを感じられると思いますのでここからまずは取り組みましょう。
IELTSのリスニング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので合わせてごらんください。
リーディング
リーディングで5.5に到達していない場合は文法力や構文力が足りず、文章を読むのに時間がかかりすぎていることが多いです。まずは時間制限なしでいいので、リーディングのパッセージの構造を理解できるか調べてみましょう。
理解できない部分がある場合は一度文法書に戻って自分の理解が不確かな部分をつぶしましょう。もし文法や構文に問題がない場合は単語力が原因の場合が多いです。
リーディング対策の記事も書いていますので、こちらの記事も参考にされてください。
IELTS5.5を達成するためのその他のヒント
IELTS5.5を達成する段階では逆説的なのですが、スコアをあまり追わなくて大丈夫です。リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの基礎を固めていく段階で自然と達成されるものです。テクニックなどは6を超えるようになってから意識して勉強をするといいでしょう。
とはいっても5.5欲しいですよね。ではいくつかのヒントを提供させていただきます。
そもそも英語力の基礎が足りないかなという場合
例えば正直中学の英語も怪しいかもという場合は、まず中学の文法をやりましょう。大丈夫、全然恥ずかしことじゃないです。知ってるふりしてやらないほうが全然かっこ悪いですから。
まず、薄くていいので自分ができそうな本を1冊やりましょう。学校のときにつまらないと思った教材はポイして大丈夫です。あなたが今興味を持てる教材から始めましょう。絶対大丈夫。みんな最初はそこからです。
IELTS5.5達成のためのお勧め参考書など
具体的なIELTS関連の私のお勧めの参考書に関しては下記の記事でまとめていますので、ぜひご覧ください。繰り返しですが大事なのは基礎ですよ。
詳細は下記のページから確認ください。
IELTSは独学でスコアアップできるか
はい、できます!が、IELTSに限らず対策はプロに頼ったほうが速い&確実であることも真実です。
学生だからお金がないですか?わかります、私もそうでした。だからこのページを作ったので、できる限りの情報を提供したいと思います。でも、困ったときはピンポイントでもいいのでプロに習ったほうがいいです。私もライティングはIELTS対策専門の先生にチェックしてもらいました。
特にリスニングとリーディングは独学でかなり伸びますが、ライティングとスピーキングに関しては独学が難しい部分もありますので、プロに相談することも視野に入れてください。
IELTS対策専門のスクールについて
IELTS対策の専門スクールは大きく言ってオフラインとオンラインがあります。
オフラインのスクールは日本人やバイリンガルの先生が細かなニュアンス含め丁寧に解説してくれます。ただ、どうしても値段が高くなってしまいがちなのでおそらく週1回程度の通学になると思います。その時に大事なのは通うだけで満足しないことです。IELTSに限らず英語学習の基本は自習ですよ。
オンラインでももちろん同じようなサービスが提供されていますが、一人一人への細やかな対応でいうとオフラインスクールのほうが手厚い印象です。ただ、スピーキングなどの絶対量を稼ぎたいときはオンラインがすごくお勧めです。
IELTSのオンラインを中心としたスクールの情報に関しては下記の記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。
IELTS5.5の難易度レベルと対策のまとめ
IELTS5.5の難易度レベルと対策についてまとめると以下の通りです。
- IELTS 5.5の英語力はおおむね中上級者程度
- TOEICでいうと730~920点程度
- TOEFLでいうと72~94程度
- 英検でいうと準一級程度
- IELTS 5.5だと正規留学はちょっと厳しい
- IELTSのスコアを5.5まで上げるには基礎の徹底が必要
- 独学も可能だけど必要に応じてスクールなども検討を
前後のレベルに関して確認したい方は下記の記事も併せて確認してください。
最後に、下記の記事で初心者の方向けの参考書について説明していますので、あなたがまだIELTS6.0以下ならぜひご覧ください。それでは、Good luck!