IELTS 7.0レベルって日本人には難しい?スコア難易度と対策を紹介

大学留学や大学院留学の際、IELTS7.0が必要だという方も多いのではないでしょうか? こちらの記事ではIELTS7.0の難易度や対策について具体的に紹介しています。

学習方法についてなど、IELTSを受験する方皆さんに役に立つ情報もありますのでぜひ参考にしてみてください。

IELTS7.0の難易度レベルは?TOEIC,TOEFL,英検と比較換算

IELTS7.0と言われても、どれくらいのレベルなのかいまいち分からないかもしれません。 IELTS7.0はどれくらいの難易度なのでしょうか? では、TOEIC,TOEFL,英検などの他の試験との換算表を見てみましょう。

CEFR IELTS TOEFL iBT TOEFL ITP TOEIC L&R 英検
C2 8.5-9.0 該当なし 該当なし 該当なし 該当なし
C1 7.0-8.0 95-120 627-677 945-990 英検1級
B2 5.5-6.5 72-94 543-626 785-940 準1級~1級
B1 4.0-5.0 42-71 460-562 550-780 2級~準1級
A2 該当なし 該当なし 337-459 225-545 準2級~2級
A1 該当なし 該当なし 該当なし 120-220 3級~準2級

ちなみにIELTSは、合格・不合格はなく1.0〜9.0までのスコアで評価されます。 ライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの各セクションの英語力がバンドスコアで示されます。

バンドスコアの他に、総合評価としてオーバーオール・バンド・スコアが与えられます。 オーバーオール・バンド・スコアや各セクションでの難易度を一緒に確認しましょう。

Overallでの7.0の難易度

オーバーオール7.0の難易度は英語中上級社といえるレベルです(本人はまだまだ全然と思うと思いますが)。 他の英語の資格試験と比較してもハイレベルと言えます。 IELTSの公式なバンドスコア7.0の解釈は以下の通りです。

”7 有能なユーザー: 時折、不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が生ずる可能性もあるが、英語を駆使する能力を有している。 複雑な言語も概してうまく扱っており、詳細な倫理を理解している”

日本人の平均は5.8(アカデミックモジュール)とIELTSの公式ホームページで公表されています。 IELTS7.0は平均よりかなり高いスコアとなります。

しかし、私をはじめ多くの日本人が獲得しているスコアであり、勉強すればとれるスコアであることも間違いありません。計画を立てて取り組んでいきましょう。

各科目での7.0の難易度

日本人のIELTSの各科目別の平均スコアは下記のとおりです(アカデミックモジュールの場合)。

  • リスニング  5.9
  • リーディング 6.1
  • スピーキング 5.5
  • ライティング 5.5

やはり日本人はリーディングが一番得意なようですね。ただいずれの平均スコアも7.0には届いておらず、日本人学習者にとって、7.0はなかなかチャレンジングな目標と言えます。

また、一つ覚えておいていただきたい点は、ライティングは一般的に一番ハイスコアを取るのが難しい科目です。国別ランキング上位でリスニングでは7.9、7.5という高い平均スコアをたたき出すのドイツや、ギリシャでも6.3、6.1と1ポイント以上低くなっています。

ですので、Overallで7.0を取りたい場合は、いかにリスニングとリーディングで点を稼ぐかがポイントになります。

各科目の詳細な採点基準に関しては下記の記事に詳しく書いています。何点なら何問正解が必要かなど解説しています。

IELTS7.0を必ず達成するための学習戦略

IELTS7.0を必ず達成するための学習戦略

ここから先はリスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの勉強法以前に、覚えておいていただきたいことなどを紹介します。

IELTS 7.0というゴールから逆算する

どのテストを受けるにしても大事な考え方は、ゴールと今のあなたの実力の差分をいかに埋めるかです。例えばイギリスやオーストラリアに留学するために7.0必要だとしましょう。

その時も、どんな形であれオーバーオールで7.0を取ればいいのか、それともスピーキングやライティングなど各科目にも最低ラインの点数設定があるかを確認しておきましょう。スピーキングやライティングは伸ばすのに時間がかかるので、その分勉強の時間配分が変わるのです。

そして、もしもまだあなたがIELTSを受けたことがなければ、公式問題集などで、まずいまの英語力を調べてみましょう。その時のリーディングとリスニングのスコアから1~1.5引いたスコアがおおよそのスピーキングとライティングのスコアです。

オーバーオールで7.0というのはIELTSのスコアの仕組み上、実は4科目の平均が6.75だと7.0としてカウントされます

そこまで最速で伸ばすためにどこから手を付ければいいのか、どこに伸びしろがあるのかを考えて対策をしましょう。

IELTS 7.0 達成に最も大切な知識

私が生徒さんにIELTS 7.0を到達したいと相談を受けたときにまず必ず確認することがあります。

それは「IELTSの採点基準をしっているか」ということです。

これはつまりIELTSというゲームのルールブックです。これを知らずにIELTSに挑戦するというのはルールを知らないでゲームに参加するということです。

7.0に限らず、どのスコアを狙うにしても、まず理解しておきましょう。逆にこれをちゃんと理解していれば、得点のポイントが見えてきます

IELTSの採点基準に関しては下記の記事を参考にし、必ず理解しておいてください。

IELTSでスコア7.0とるのに必要な勉強時間は?

IELTS7.0を目標にしている方はどれくらいの勉強時間が必要でしょうか? IELTSでバンドスコアを0.5上げるには私が普通に教えていて100~200時間程度かなとおもいます。

例えば、現在のIELTSのスコアが6.5の方の場合は、1日2時間学習すると3〜4ヶ月で7.0に到達する計算になりますが、短期間に英会話のレッスンや勉強を集中させるほど学習効果は高まり、短期間でのスコアアップが可能になります。

この勉強時間はただ何となく部屋に英語のニュースを流していたなどはカウントしません。きちんと意識して勉強していた時間のみです。もちろん個人差はありますので、あくまでも目安として捉えていただけると幸いです。

IELTS7.0を達成するための分野別の勉強法

IELTS7.0を達成するための分野別の勉強法

IELTS7.0を取得するにはどのような勉強法が良いと思いますか? ここからは各科目ごとの勉強法を紹介します。

リスニング対策

リスニングセクションで7.0に到達するには、大まかに言って2つやることがあります。1つはリスニング力のそのものを上げる方法、もう一つが試験対策をおこなうという方法。

リスニング力そのものを上げる方法でいえばそもそもリスニングで何を言っているか理解できない理由は2つしかありません。1つは英語の音を聞き取れないこと、もう一つは意味を取れないことです。例えば

I like English literature.

という文章を聞いたときにそもそもliteratureをききとれないのか、聞き取れたけどそれが「文学」という意味と知らなかったかの違いです。

リスニングのスコアが伸びない場合、音が聞こえないのであれば、発音練習をするとリスニング力が伸びます。自分で発音できる音やスピードは聞き取ることができるからです。公式問題集の音源を用いてシャドーイングをすると、今までもやもや聞こえた音声がクリアに聞こえてくるようになります。

IELTSは基本的にイギリス英語ですので、BBCなどをふだんから聞くのもいいでしょう。

意味として取れない場合は単語力の強化が最も有効ですが、構文として取れなくて理解できない場合もあると思いますので、音として聞けたけど理解できなかった文章のどこが理解できなかったかを分析しましょう。

試験対策の部分では、例えば問題を読んでから聞く、典型的な問題パターンに慣れるなどの方法が必要です。

リスニング対策に関しては下記の記事に詳しく書いたので合わせて確認してください。

リーディング対策

リーディングセクションで7.0に到達するには、決められた時間内で情報を処理する力が必須です。60分で3つの長文を読むので普段の学習から時間をはかるなど意識して取り組むようにしましょう。

また、 IELTSではフォーマルな言い回しや語彙、グラフや図形などが出てきます。 問題形式に慣れるためにも公式問題集で繰り返し問題を解くのがおすすめです。

7.0を目指す段階では文法的に理解できないという文章はないはずですが、もしある場合は一度立ち止まって文法や構文的に理解できないものをなくしましょう。これができないと高速で読むことは難しいです。

リーディングでも7.0取得にはIELTSという試験形式対策は必要ですので下記のIELTSリーディングに関する記事を合わせてごらんください。

スピーキング対策

スピーキング対策

スピーキングセクションで7.0に到達するには、絶対的な英会話の量が必要です。

もちろん論理展開など色々他に要素はあるのですが、そもそも話した絶対量が足りないので「自信がない→流暢性が足りない」ということになります。

オンライン英会話でも語学学校のコースに入るのでもいいのですが、高得点を狙うにはアウトプットの絶対量をふやすようにしましょう。外国人と話した時間が多いほど度胸もつきます。

ライティングもスピーキングもアウトプット系の技能なのですが、ライティングと比較して「瞬発力」が要求されるので、まずは量を追いましょう。

まれにとにかくスクールに通うのは嫌だ、独学でやりたいという方がいますが、IELTSのスピーキングで7をねらうならば、「独学での到達は不可能」と思ってもらってよいと思います。

IELTSスピーキング対策におすすめのオンライン英会話のサービスは下記の記事でまとめていますので合わせて確認してみてください。無料体験や格安のものも多いので学生の方も是非選択肢に入れてください。

その他に言えるのは、発音の強化が大切です。これはスピーキングの評価項目にはいっているので、日本人発音ですと失点します。

スピーキング対策に関しては下記の記事を書きましたので、参照ください。

ライティング対策

ライティングセクションで7.0に到達するには、まずは、「模範解答の解説を読みながら、なぜそのように書かれているかを考えながら書いてみる」という作業をお勧めします。

「7.0ではこういう論理展開が必要なのだな」と考えながら書くことで、自分自身で書くときに再現できるようになります。

そして、スペルミスや三単現、時制など、基本的なミスを減らすようにします。このミスを減らすだけでもスコアが伸びます。自分のライティングしたノートは残しておき、あとで振り返るようにしましょう。

その上で言えるのが、IELTSのライティングは自分だけで対策するのは非常に難しいです。なぜなら問題集の問題数や回答パターンは限られており、自分で書いたものを自分で評価することは難しいからです。

信頼できるIELTSの講師に添削を依頼することをお勧めします。安くはない金額かとおもいますが、ぶっつけでIELTSを受験するよりは安いはずです。その時に何個かを見てもらうと、ご自身のライティングの癖を教えてもらえるとおもいます。

ライティングに関しては下記の記事に詳しく書きましたのでこちらをご覧ください。

IELTS7.0を達成するための参考書・独学について

IELTS7.0を達成するためのその他のヒント

IELTS7.0達成のためのお勧め参考書など

IELTS7.0達成には公式問題集の購入をおすすめします。IELTSにはあいにく公式で出版されている過去問はありません。 そのため、問題設問や運営を行っている運営団体が出版している公式問題集を事実上の過去問として扱うことがあります。

全て英語で書かれている洋書ですが、問題形式などしっかり収録されていますので公式問題集に勝るものはありません。 IELTS全受験者に必ず手に取っていただきたい1冊です。

IELTSの参考書に関しては下記の記事で詳しく書きましたのでこちらを参照してください。

IELTSは独学でスコアアップできるか、7.0を目指せるか

IELTSは独学でもスコアUPが可能です。 特に基礎的なレベルにおいては独学をメインにしても問題ないでしょう。私人がそうでしたし、私の生徒さんたちもそうでした。

ある程度の英語力があり、7.0到達まであと少し、という方で順調に伸びている方は今のご自身の方法を続けてください。おそらくその場合は学習法があっているので自力で7.0に到達できるでしょう

しかし、伸び悩んできたという方はIELTSの専門家に相談することをおすすめします。身の回りの友人や先生に相談するのもいいのですが、このレベルですとプロに具体的なアドバイスをもらわないとあまり意味はないでしょう。

この記事の中で触れた学校の無料相談などでカウンセリングを受けたり、講師に相談するのは一つのいいアイデアですね。話を聞くのは無料ですので伸び悩んでいる方は一度話していみるのをおすすめします。

もし私に相談してみたい場合は下記URLより「IELTS相談」とお気軽にコメントくださればと思います。

https://lin.ee/YlINLH7

IELTS対策専門のスクールについて

IELTS 7.0は独学でも取得可能です。ですので自分で英語コーチをしておきながらこんなこと言うのもあれなのですが、IELTS対策専門のスクールや学校でコースを受けるのはマストではないと考えています。

では、こういったIELTS対策の塾などはどう考えればいいかというと、「時間を買っている」と思ってもらえればと思います。

基本的にこういったスクールが提供しているのは

  • 具体的な問題解説や質問への回答
  • スピーキングやライティングの練習機会の提供と添削
  • あなたの弱点の分析
  • 学習進捗の管理
  • 勉強場所の提供(オフラインであれば)

といった機能です。

当たり前ですがこれらは独学では得られないもので、それによりあなたはより短期間でスコアがあがるというわけです。

特に大学生や大学院生などで、決まった期間までにIELTSのスコアを取らないと留学できないで詰むという場合であれば、利用を検討するのが良いと思います。(私は独学で何とかしましたが、お金があれば100%塾に通ったと思います。スコアが伸びないのに相談相手がいないので自分の夢はかなわないのかという恐怖にかられていました)

また、英語学習に置いてモチベーションキープは意外と至難の技です。先生やコーチングしてくれる人がいることで勉強を続けられるとおもいます。IELTS対策スクールを検討している人はいくつか見てみて合うものを探してみてください。

IELTS7.0を取るには戦略と具体的な対策が必要

IELTS7.0の難易度から考えて大事なのはやみくもに勉強するのでなく、ゴールから逆算した計画と具体的な対策です。

このレベルになると独学で行き詰まる人もいると思いますので、外部のサービスなど使いながらゴールに向かっていきましょう。

最初のコメントをしよう

必須