IELTSとTOEFL/英検/TOEIC徹底比較!迷ったらこれだ
英語を学習しているひとなら気になるのが英検やIELTSなどの試験。
「そもそもどの試験を受けたらいいの?」「難しい試験はどれ?」「留学を考えているけどどうしよう?」「就職で役立つのは結局どれなんだろう?」などと迷っていて学習に取りかかれないなんてことはないでしょうか。
この記事では主要な試験を徹底比較します。何か受験を考えているけれどもどれにするか迷っている方は是非参考にしてみてください。
目次(クリックで飛べます)
IELTSとTOEFL/英検/TOEICの比較表をまず見てみよう
今回比較していくのはIELTS、TOEFL、英検、TOEICの4つの試験です。文部科学省が目安として発表した対応表があるのでそれを参考に見ていきます。
左端のCEFRというのはあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、ヨーロッパで英語学習者の運用能力を客観的に評価するために定められた評価基準です。
簡単なやりとりは可能なA1から流暢に会議等で自己表現のできるC2までレベル分けされます。
比較表は参考程度にし自分に必要なテストを受けよう
この比較表をみていくとそれぞれのテストでハイスコアがとれればある程度の英語力はつき別のテストでもそれに相当するスコアが獲得できるように見えますがどうでしょうか。検証してみました。
例えば日本人のIELTSの平均点をTOEICに換算すると・・・
例えば日本人のIELTSの平均点は5.8。
そのまま表でTOEICの点に換算すると800〜900点ほど取れるのではという風にみることができますがTOEICの日本人の平均点は580点です。
2つの試験を受験する層が異なるので一概にはいえませんがそうなると点数にかなり差がみられることが分かります。単純に1つの試験を受けたからといって他のテストでも同じレベルにあるというわけではないので表はあくまで参考程度にしましょう。
IELTSとTOEFLの比較
IELTSとTOEFLの比較をしていきましょう。TOEFLはアメリカの大学教育が反映された試験です。IELTSはイギリスの大学教育をもとにした試験です。スコアはTOEFLが0〜120のスコアで表されるのに対して、IELTSは1.0〜9.0で算出されます。
IELTSとTOEFLどちらが難しい?
どちらも留学の参考スコアとして使用される試験ですが難易度に差はあるのでしょうか。出題形式や受験方式が異なるので一概には言えませんが、CEFRの一番上のC2にIELTSの最も高いスコア9.0-8.5が対応していますのでその点ではIELTSでハイスコアがとることがより難しいかもしれません。
ただ、IELTSがCEFRの制定されたヨーロッパイギリスの大学教育をもとにしたものであるのに対しTOEFLはアメリカの大学教育が反映された試験ですので、どちらも留学するために必要な英語力をつけるという点ではどちらも同じです。
IELTSとTOEFLの違いは?
まず受験形式ですがTOEFLは試験会場のパソコンを使って受験します。スピーキングもインカムをしてパソコンに向かって回答を話しますので初めて受験する
場合は少し戸惑うかもしれません。
IELTSは最近は同じくコンピューターベースのものも普及してきましたが、現在も主流なのは紙と鉛筆を使った筆記試験でスピーキングは試験官と対面です。
これは英検などと同じなので取り組みやすいかもしれませんし、逆に人と話すのが緊張する場合もあるかもしれませんね。
出題される問題に関しては、TOEFLでは文脈を掴んで正しい答えを選ぶというものが多いです。それに対してIELTSはグラフデータを分析する問題なども出題されます。
同じように留学の受け入れ先の参考スコアにされることの多い試験ですが形式や問題にかなり違いがありますので
受験する試験に合った対策を取る必要がありそうですね。
またIELTSは海外の大学の受験資格となるアカデミック・モジュールか移民の審査にも使われ日常的な表現も多く出題されるジェネラル・トレーニング・モジュールどちらかにも分かれています。
受験会場の多さに関しても違いがあります。それぞれの公式ページをみるとTOEFLは中国・四国・九州地方でも毎月
複数日程の受験日がありますがIELTSは地方だと年数回しか受験日が設定されていないところが多いです。
いざ受験するとなると地方で受験が難しいのはIELTSです。
IELTSとTOEFLどちらを受けたほうがいい?
ではIELTSとTOEFLいったいどちらを受けた方が良いのでしょうか。まず、目的ややりやすさが重要です。
たとえばIELTSは対面でのスピーキングテストに対してTOEFLはパソコンを使用しての受験です。
TOEFLは大学受験や留学のために使われアカデミックな表現に特化していますがIELTSのジェネラル・トレーニング・モジュールは移民のための試験としても使われていて日常的な表現を学ぶ目的としても受験ができます。
留学のために受験する場合は、IELTSはアカデミック・モジュールの受験となり、留学先の大学によってIELTS、TOEFLどちらかのスコアしか受け付けていない場合があるのでそれを確認したほうがよいでしょう。
IELTSと英検の比較
IELTSと英検の違いを比較していきます。IELTSが先ほど説明したようにイギリスの大学教育を基に作られた国際的に認められたものであるのに対し、英検は日本独自に作られた試験になります。
IELTSは英検より難しい?
英検の一番上の級1級はCEFRの上から2番目のC1に相当します。その一方でIELTSは一番上の9.0のスコアがCEFRの一番上のC2に相当しますので、英検1級に合格する場合とIELTSのスコア9.0獲得を比較するとスコア9.0獲得の方が難易度は
高いようです。
しかし、英検の1級は語彙の難易度が難解でもありますので、単純に試験の難易度そのものでは比較が難しいかもしれません。
IELTSと英検の違いは?
IELTSは同じテストを受けレベル分けをしますが、英検は受験者のレベルに応じて5級〜1級までの級にテストが分かれています。
IELTSは単純に別日程でスピーキングが実施されますが、英検は1〜3級で一次試験合格者のみ二次試験でスピーキング試験を受験し合否を決定します。
*4、5級でもスピーキングテストが導入されましたが、参考スコアで合否判定にはまだ導入されていませんIELTSが海外の大学の留学の際の提出スコアとして認められる場合が多いのに対して、英検は日本独自のテストのため参考程度とされる場合が多いようです。
受験機会については英検は一次試験は各自治体の学校等で受験できる場合が多く、受験会場の少ないIELTSに比べる
とアクセスはかなりいいと言えるでしょう。
1級の二次試験に関しては受験会場が地方都市だと自分の居住地域にない場合があるため注意が必要です。
IELTSと英検どちらを受けたほうがいい?
海外の大学入学準備を想定して策定されたIELTSと、日本の英語学習者向けに策定された英検ではそもそも試験の趣旨が異なってきます。
目的や取り組みやすさに応じてどちらを受験するか考えましょう。海外の大学に留学を考えている場合はIELTSに取り組むと間違いがなさそうです。
IELTSとTOEICの比較
IELTSとTOEICの違いを比較していきます。どちらの試験も同じテストを受け、スコアによってレベル分けするという部分は同じですが、IELTSが留学や移民を想定して作られたものに対して、TOEICはビジネスシーンでの英語の活用を基にして作成された試験です。
IELTSはTOEICより難しい?
TOEICの一番上のスコアはCEFRの上から2番目のC1に相当します。その一方でIELTSは一番上のスコアがCEFRの一番上のC2に相当しますので、TOEICとIELTSの最高スコア獲得を比較するとIELTSの方が難易度は高いようです。
また、IELTSは学術的な内容も含むのに対し、TOEICは比較的シンプルな表現が多いビジネス英語ですのでそういった点でも難易度にはIELTSに軍配があがるかもしれません。
IELTSとTOEICの違いは?
IELTSはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングで1つのテストですが、TOEICはリスニングとリーディング、ライティングとスピーキングそれぞれ別に受験を申し込みする必要があります。
現状一般的にTOEICスコアというとリスニングとリーディングのみのスコアを指す場合が多いです。
また留学や移住を想定して作成されたIELTSとビジネスシーンでの英語力を測るTOEICでは趣旨が大きく異なります。受験会場に関しては、TOEICは各都道府県に複数受験会場が設けられており、受験機会も多いので一部の大都市での受験が主のIELTSに比べてアクセスは良いといえそうです。
IELTSとTOEICどちらを受けたほうがいい?
ビジネス英語を想定して作られたTOEICと移民や留学のためのIELTSは試験の性質が異なります。目的に応じて受験を考えた方がいいでしょう。
日本で就職する場合は認知度の高いTOEICを受験し、良いスコアを保持しておくと強みになりそうです。
IELTSとTOEFL/英検/TOEIC徹底比較!迷ったらこれだのまとめ
・それぞれの試験の性質が異なるのでスコアの比較は参考程度にする。
・いわゆる合格・満点で最も CEFRで高いレベルになるのはIELTS
・それぞれ留学・移住・学習・ビジネスなど試験の趣旨が違うので自分のやりたいことや目的に応じて選ぶのが正解
自分に合った試験を選んで学習を していきましょう。