TOEFLのレベル解説:スコア別iBT/ITPの換算と難易度や平均点、英検やTOEICとの比較もカバー

TOEFLのレベルは120点満点のスコアのうち何点かで判断されますが、自分のスコアが他の試験でいうとどれくらいかわかりにくかったりしますよね。

この記事ではTOEFL iBTとITPのスコア換算だけでなく他の英語試験との比較や、TOEFLの平均点・スコア別のレベル感などを解説しています。

ぜひ、あなたの今のTOEFLでの英語レベルと目標スコアとの差を確認し、目標設定に役立てていただければと思います。では行きましょう。

TOEFLのレベルが一目でわかる試験別スコア換算表

TOEFLのレベルをスコアごとにIELTS,TOEIC、IELTS、英検など主要なテストのスコア換算表を下記にまとめました。まずはこの表で各テストのそれぞれのスコアの比較を大まかに把握しましょう。

CEFRIELTSTOEFL iBTTOEFL ITPTOEIC L&R英検
C28.5-9.0該当なし該当なし該当なし該当なし
C17.0-8.095-120627-677945-990英検1級
B25.5-6.572-94543-626785-940準1級~1級
B14.0-5.042-71460-562550-7802級~準1級
A2該当なし該当なし337-459225-545準2級~2級
A1該当なし該当なし該当なし120-2203級~準2級

TOEFL iBTとITPの満点の違い:ITPにはレベルにより2種類の満点

上の表にある通り、TOEFLはiBTとITPで点数が違います。コンピューターを使って行われるiBTにおいてはリスニング・リーディング・スピーキング・ライティングの各4科目が30点ずつの合計120点です。満点の種類もこの1種類です。

それに対してペーパー方式で行われるITPでは実はレベル1とレベル2という難易度の違う2種類が用意されています。

レベル1が一般的によく使われるもので、初中級~上級(CEFRでA2~C1)の範囲の英語力を2時間のテストで見るものでがリスニング・文法・リーディングの3科目合計で677点が満点です。上の表でもレベル1のスコアを使っています。

ITPのレベル2は初中級~中級(CEFRでA2~B1)の範囲をはかるテストで、リスニング・文法・リーディングの3科目を1時間10分で行い合計500点が満点です。

TOEFL iBTとITPの違いについて詳しく知りたい方は下記の記事で詳しく書きましたので合わせてごらんください。

ちなみに表の中に出てきたCEFRという指標は英語力を表す国際的な指標でこれから標準的なものになっていくでしょう。A1→A2→B1→B2→C1→C2とあがっていくもので詳しく下記の記事に書きましたので合わせてごらんください。

TOEFL iBTの習熟度レベルについて

TEOFL iBTにはスコアに応じて公式に習熟度レベルというものが設定されています。科目により4~5のレベルが設定されていますので下記のテーブルをご参照ください。

ちなみにどの科目も上級までしかレベルではないのですが、ETSの見解として、上級の中でもさらに満点に近いスコアの場合はCEFRでいうC2レベル、つまりネイティブに等しいレベルがある可能性があるとのべています。

【リーディング】

レベルスコアCEFR
上級29-30C2
上級24-28C1
中上級18-23B2
中級4-17B1
初級0-3A2 and below

【リスニング】

レベルスコアCEFR
上級28-30C2
上級22-27C1
中上級17-21B2
中級9-16B1
初級0-8A2 and below

【スピーキング】

レベルスコアCEFR
上級28-30C2
上級25-27C1
中上級20-24B2
中級16-19B1
初中級10-15A2
初級0-9A1 and below

【ライティング】

レベルスコアCEFR
上級29-30C2
上級24-28C1
中上級17-23B2
中級13-16B1
初中級7-12A2
初級0-6A1 and below

習熟度レベルに関して詳しく知りたい方は下記URLより公式ページをご参照ください。

https://www.ets.org/jp/toefl/test-takers/ibt/scores/understanding

TOEFL iBT/ITPの平均点は?

TOEFLの製作者であるETSによると2019年のレポートでは日本人のTOEFL iBT平均点は72点です。ちなみに世界の平均は83点とのことなので日本人の平均レベルは若干低めですね。各国の詳細を見たい方は下記リンクよりどうぞ。

TOEFL iBT® Test and Score Data Summary 2019

同じくETSが発表した「Test and Score Data Summary for the TOEFL ITP Test January-December 2019 Test Data」によると、日本人のTOEFL ITP平均スコアは467点となっています。

TOEFL iBTのレベル感をスコア別解説

TOEFL iBTのレベル感をスコア別解説

では、ここからはTOEFL iBTを用いて10点刻みでおおよそどういった英語力のレベル感になるかを解説していきます。ITPを利用される方は先ほどまでに上げた比較表を基に換算してみてください。

TOEFL iBTスコア40点未満のレベル

40点未満はほぼ片言でかろうじて英語を話しているくらいの実力です。おそらく海外旅行などで単語ベースで話したり身振り手振りでは通じるものの、自分の職業や趣味など、身近な内容でも伝えることに苦労し、おそらく相手の話している英語の大半が通じないでしょう。

TOEFL iBTスコア40点~50点のレベル

40~50点のスコアは、英検であれば準2級程度、TOEICなら500点台を獲得できると思われる英語レベルです。自分の身の回りの事や簡単な日常英会話であれば多少ぎこちなくとも簡単な文章で話せるでしょう。しかし相手の話していることの理解はリスニング力や単語力不足で苦労することが多いでしょう。

まだ留学や履歴書などには書くのは難しいレベルでしょう。

TOEFL iBTスコア50点~60点のレベル

いよいよ50~60点まではいると、英検では2級、TOEICでは人によりますが500~600点台突入してくるでしょう。TOEICだけ勉強している場合は別かもしれませんが、身近な話題以外にもある程度幅広いトピックについてコミュニケーションが可能です。

Yes,Noの簡単な受け答えだけでなく、相手からの質問に情報を追加して返したり、多少複雑な話もできるようになってくるレベルです。

TOEFL iBTスコア60点~70点のレベル

TOEFL iBTスコア60点~70点のレベル

60~70点は、ほぼ英検2級は合格でき、人によっては準一級に合格する方もいるレベル感です。TOEICでは700点代を超えていると思われる英語力です。

度胸がつけば、海外でも身の回りのことで困ることはあまりないレベルといえ、不正確な部分もありますがおおむね自分の意見を相手に伝えることができます。

このレベルを超えると一部の大学への留学が可能になってきますが、大学の授業では非常に苦労するでしょう。

TOEFL iBTスコア70点~80点のレベル

70〜80点は英検では準1級、TOEICなら700点台後半から800点台レベルです。日常会話で困る部分はほぼなくなっていると思われ、海外の4年制大学でも受け入れてくれる学校数がかなり増えてくるでしょう。

このレベルのスコアを取得するための勉強の中でアカデミックな単語やライティングスキルの基礎が身についているため、自分の詳しい専門分野の内容であれば細かな説明や、複雑な文章も理解できます。大学の授業はかなりつらいと思いますが、なんとかついていけるレベルだと思います。

TOEFL iBTスコア80点~90点のレベル

80~90点まで到達するとかなりの数の大学が視野に入ります。英検なら準1級合格、もしくは1級を取れる場合もあるでしょう。TOEICは800点台をコンスタントに取れるレベルといえます。

TOEFLのリーディングやリスニングではかなり高得点を出せるようになっており、英語のテキストなども慣れればある程度のスピードで読み込めるはずです。

就職時に履歴書に書いても恥ずかしくないレベルで、外資系などではある程度の評価を得られるスコアです。

TOEFL iBTスコア90点~100点のレベル

TOEFL iBTスコア90点~100点のレベル

90~100点を取れれば、英検でいえば準1級はほぼ間違いなく、1級をとれるレベルでしょう。TOEICでは900点以上をコンスタントに出せるはずです。

4技能どの面でもかなり高いレベルで英語を使用することができ、幅広い話題に対応しつつ、自分の意思をかなり自由に表現できるはずです。

海外のいわゆるトップ大学や大学院への留学はも見えてくる段階です。このころからスコアが伸び悩み「これ以上スコアが伸びなかったらどうしよう」というプレッシャーとの戦いが始まります。私もこのころは胃が痛かったです。

TOEFL iBTスコア100点以上のレベル

100点を超えたあなたは英検では1級、TOEICであれば満点の990点に近い数字をだせるでしょう。TOEFL100点は外務省職員が要求されるレベルで非常に高度な英語力を備え、幅広い話題に対して複雑な内容でも理解し、自分の意思を表明できるでしょう。

アイビーリーグのトップ校をはじめ、出願できない大学はほぼないと思われます。正直100点を超えてきたらこれ以上TOEFLの点数を追うのはやめてよいでしょう。

TOEFLはスコアごとにレベル感が変わる:目標スコアから難易度を理解しよう

この記事で見てきた通り、TOEFLは英検のように級で分かれているのではなく、そのスコアによってレベル感が変わります。志望する大学や大学院のスコアから自分の目標とするスコアの難しさを理解し、それに対して対策をたてていきましょう!

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