IELTSの内容とは?試験内容やテスト形式・難易度やスコア採点基準・勉強法など全部お届け
このページにたどり着いたあなたは「IELTSってどんな試験なの?」「どんな内容がでるの?難しいの?」などIELTSというテストの詳しい内容についてお知りになられたいのだと思います。
この記事ではIELTSの内容からテストの問題や勉強法まで一通りの内容を紹介しています。他にも詳しく知りたくなった場合に関連情報も載せていますので、まずはご自身の興味のある所から読み進めていってください。ではいきましょう。
目次(クリックで飛べます)
IELTSは3種類ある:それぞれの試験内容について
IELTSが使用される用途は主に「留学」「就労」「移住」になるかと思います。そしてそれぞれの目的に合わせて種類が3種類あり、内容も微妙にことなりますので、ここでまとめている内容をもとに適切な種類のIELTSを受けるようにしてください。
ちなみに英語力をはかるために受けるという場合は最もポピュラーな「アカデミックモジュール」を受けることをおすすめします。参考書や対策本がおおく、勉強しやすいためです。
ここでは簡単な説明にとどめますので、IELTS各種類の詳細な内容について知りたい方は下記記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。
アカデミックモジュール
アカデミック・モジュールは主に英語圏の大学や大学院に進学する際に必要となるテストです。大学のレベルによって求められるスコアは様々です。
テストはライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの全4項目で構成されています。テスト時間は約2時間45分です。テスト内容は全体的に学術的な内容になっていますが、ジェネラル・トレーニング・モジュールとはスピーキングとリスニングは同じ出題内容、リーディングとライティングは異なる出題内容となっています。
ジェネラルモジュール
ジェネラル・トレーニング・モジュールは主に英語圏で就職をしたり移住をする際のビザ申請のために必要となるテストです。
ジェネラル・トレーニング・モジュールでは日常生活や職場でのやり取りを想定した内容となっています。テストはアカデミック・モジュールと同じようにライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの全4項目で構成されており、テスト時間は約2時間45分です。
IELTS for UKVI
IELTS for UKVIは主にイギリスに居住するためのビザ申請の際に必要となるテストです。通常のIELTSのようにアカデミックとジェネラルの2つに分かれており、テストの内容としてはそれぞれアカデミックが学術的な内容で学生向けに作られたテスト、ジェネラルが移住者等のために作られたテストで難易度も通常のIELTSと差はありません。
IELTS for UKVIに関しては下記の記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。
IELTSのテスト形式
IELTSは試験会場へ出向き受けるのですが、その際に2種類のテスト形式から選ぶことができます。難易度は変わらないのですが、ご自身にとって受けやすい形式があると思いますので、お好きなほうを選んでください。またどちらの方式でもスピーキングだけは、面接官との1対1の会話で 評価されます。
ちなみにどちらもこだわりがない場合はコンピューター方式をおすすめします。タッチタイピングができるとライティングでかなり時間が節約できるからです。
コンピューター形式
コンピューター方式は、Computer-delivered IELTS (CD IELTS)とも言われています。会場のパソコンを使用し、 リスニング、リーディング、ライティングのテストを受けます。
コンピューター方式ではライティングとリスニングの時、 特にそのメリットが感じられます。 ライティングでは、パソコンの機能をフル活用できます。
コピー&ペースト機能で、文章やパラグラフの入れ替えが簡単! またワードカウントで今何文字書いたのか確認しながら 解答できます。 リスニングでは、ヘッドホンで音声を聞きます。そのため よりクリアに音声を聞くことができます。
ペーパー形式
ペーパー式では、同様のテストを会場で紙の問題解答用紙に 鉛筆で解答します。ペーパー方式は、メモの取りやすさが大きなメリットです。
直接問題用紙にササッと書き込めるのが一番の魅力です。 他のセクションでもササッとメモを取りたい人には、大きな メリットとなります。
また、IELTSのコンピューター方式とペーパー方式の違いの詳細な解説は下記記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。
IELTSの問題内容や構成
ここではIELTSの問題内容や構成について概要を説明します。各分野の詳しい解説へのリンクもつけていますので、ぜひそちらもご参照ください。
リスニング
IELTSのリスニングテストの内容は4つのパートに分かれています。
- 2人による日常会話のやりとり
- 話者が1人で内容が日常的なもの
- 複数人による学術的な会話
- 話者が1人で内容が学術的なもの
合計40問を40分で解く問題です。実際に留学先で行われるようなシチュエーションに基づきた内容で、日本人受験者はここでできるだけハイスコアを目指す必要があるでしょう。
リスニング対策の詳細な内容は下記記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。
リーディング
リーディングは40問(60分)の正解数より9.0点満点に換算されます。問題の内容がアカデミックモジュールかジェネラルモジュールかにより学術的なものを含むののか仕事にかかわるものを含むか変わります。同じ正解数でもアカデミックのほうが低く出ます。
3つのパッセージを60分で解くのですが、後半に行くにしたがって難しくなるので20分ずつ均等にふらないように気を付けて下さい。
リスニング対策の詳細な内容は下記記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。
スピーキング
スピーキングテストの内容としては人間の試験官と1対1で行うもので、3つのパートに分かれます。
- パート1では、試験官と日常的な会話をします。
- パート2では、与えられたトピックについて、1分~2分のスピーチをします。
- パート3では、トピックを深堀して、ディスカッションをしていきます。
各パートごとに対策が異なりますが、スコアが低いうちにとにかく気にしてほしいのが、「流暢性」=止まらずに話し続けることです。日本人の多くの生徒さんは英語で話すこと自体が慣れていませんのでまずとにかく話すことを意識しましょう。
スピーキング対策の詳細な内容は下記記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。
ライティング
ライティングは60分で2つの内容の異なるタスクに関してライティングを行います。具体的には下記のようなタスク内容です。
・タスク1 円グラフやバーチャート、物事の過程や地図問題など様々な種類の資料を読み150字以上で要約します。 ・タスク2 ビジネスから社会問題に至る幅の広いテーマについて250字以上でエッセイを書く問題です。
こちらもスピーキングと同じくともかく最初はライティングも書く内容ではなく、量を書ききれるようにしましょう。60分で2本のエッセイは、実際にやってみると時間が足りなくなることが多いです。
ライティング対策の詳細な内容は下記記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。
IELTSの過去問や無料の問題サンプルに関して
IELTSの実際の無料問題サンプルや過去問をみたいという場合は以下の方法があります。
無料の問題サンプルは公式サイトからご覧いただけますので、下記のURLより飛んで確認してください。(そしてできればこのサイトに帰ってきて記事の続きを読んでくれると嬉しいです。w)
https://jsaf-ieltsjapan.com/ielts/cdielts/famtest/
IELTSの過去問は、実は公開されていないのですが、Cambridgeのナンバーシリーズといわれる問題集は実際IELTS制作にかかわるCambridgeが作っていますし、本番の問題と難易度なども近いと評判です。私もそう思います。
IELTSの過去問は下記記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。
また、過去問含めIELTS学習用の参考書に関しては下記の記事をご参照ください。
IELTSの難易度は?TOEFLや英検、TOEICなどと比べて難しいの?
IELTSの難易度は他の試験と比べて難しいかを比較したのが下記の比較表です。IELTSは実は英検のように難易度ごとに内容の違うものがいくつもあるのではなく、受験するテストはすべて同じで、そのスコアによりあなたの英語力が図られます。
ですのでIELTS自体の難易度というのはないのですが、CEFRという語学力の国際基準でいうと最上級のC2レベルまで対応しているという意味ではIELTSで高得点を取るのが一番難しいといえるかもしれませんね。
CEFR | IELTS | TOEFL iBT | TOEFL ITP | TOEIC L&R | 英検 |
---|---|---|---|---|---|
C2 | 8.5-9.0 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
C1 | 7.0-8.0 | 95-120 | 627-677 | 945-990 | 英検1級 |
B2 | 5.5-6.5 | 72-94 | 543-626 | 785-940 | 準1級~1級 |
B1 | 4.0-5.0 | 42-71 | 460-562 | 550-780 | 2級~準1級 |
A2 | 該当なし | 該当なし | 337-459 | 225-545 | 準2級~2級 |
A1 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 120-220 | 3級~準2級 |
IELTSとCEFRの関係については下記の記事をご覧ください。
IELTSのスコア採点基準を理解しよう
IELTSでは各スコアごとに採点基準が公開されており、その内容に基づきスコアが決まります。この各科目ごとの採点基準を理解して、自分の弱点を確認したうえで対策するのと、漠然と対策するのでは点数の伸びに大きな差が出ますので、まだ理解していない場合は必ず確認しましょう。
IELTSの採点基準に関しては下記の記事に詳しく書きましたのでまだよくわかっていないという方は合わせてごらんください。
IELTSとTOEFL iBTの試験内容の違いは?
留学を検討している方ですと、IELTSかTOEFLかで悩む方も多いと思います。ざっくりいうとどちらもアカデミックな問題が出題され、イギリスやかつてのその植民地だった国の大学に行きたい方はIELTS,アメリカやカナダなどの北米の大学を目指す場合はTOEFLを勉強されるといいと思います。
どちらが難しいかでいえばTOEFLのほうが難しいとおもいますし、そういう生徒さんが多いので基本的にはIELTSをおすすめしています。ただ、大学によってはなぜか片方のテストがやたら低い点数で入学要件に設定されている場合もありますので、苦手なテストでもそういった場合はチャレンジするのもいいアイデアです。
この2つ含めた各種試験の内容を比較した記事がありますのでよろしければ下記記事もご覧ください。
IELTSの勉強法や対策に関して
では、最後にIELTS対策の勉強法について確認しましょう。受験するモジュールによって多少違いますが、英語学習の根本的な内容は変わりません。ここでは大事な部分にしぼってご紹介しましょう。
IELTSの勉強は目標スコアから逆算しよう
IELTSに限らずですが、試験対策で大事なのはいつでも「ゴールと現在地の差」です。ここではゴール=「目標スコア」ということになります。
あなたの行きたいいくつかの海外大学や大学院の入学条件を確認しましょう。実は先ほどものべましたが、大学によってはなぜか片方のテストが低い点数で入学要件に設定されている場合もあります。そういった場合実は得意科目を少し伸ばすだけで目標スコアに到達することもあると思います。
IELTSはあくまで入学や留学要件の一つだと思いますので、他に学習や用意する必要のある事のバランスから考えましょう。それを踏まえてある程度長期で英語の勉強をする場合のアドバイスをすると下記の内容になります。
まず単語、文法などのインプット
何はなくともIELTSで高得点を取るには単語力が必要になります。単語力がないとリーディングで読めない、リスニングで理解できないことになります。文法も同じくです。
もしまだ使う参考書が決まっていないなら下記の記事が単語帳や文法書選びに役立つかもしれませんのでよろしければご覧ください。
また、単語力を上げる方法として、下記のバナーをクリックして、LINEの友達になってもらえますと、「1日100語を覚える簡単3ステップ」という単語を短期間で覚えて忘れない方法をYoutubeで動画付きで説明しています。これは私だけでなく生徒さんも1ヶ月で単語帳1冊を余裕で終わらせるなど非常に強力な方法です。
それ以外に役立つ情報も発信していますし、役に立たないと思ったらブロックしてもらえればいいので、ぜひ今すぐ登録してみてください。
IELTS対策ではスピーキングとライティングに時間がかかる
IELTS対策でスコアを伸ばすのに時間がかかるのはスピーキングとライティングです。特にライティングはそもそもIELTS全体として一番スコアが低く出る科目で足を引っ張りがちですので、苦手だという場合は優先的に時間をかけましょう。
スピーキングに関してはオンライン英会話をつかって絶対的なスピーキング練習量を確保すること、ライティングはある程度の型を覚えて、添削しながら練習を続けることです。
IELTS対策のおすすめオンラインサービスに関しては下記にまとめています。
スピーキングとライティングに関しては下記の記事を参考にしてください。
IELTSの内容を理解して適切な対応を
IELTSは決して簡単な試験ではありません。ですが、その試験内容を理解して順序だてて対応すれば必ず目標スコアを達成できます。Where there is a will, there is a way.志ある所に道あり。頑張りましょう。
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