IELTSのメリットとは?試験概要と他の試験との比較も解説!
IELTSを受験するメリットはなんだろう? TOEFLやTOEICと何がちがうの? こんな疑問を持っていませんか? この記事ではIELTSのメリットを受験概要とともにお話します。 その他の英語の試験との比較もご紹介しますので、参考になれば幸いです。
目次(クリックで飛べます)
ELTSのメリットとデメリットとは?
IELTSを受けるメリットやデメリットはいくつかあります。 メリットは、海外で高い認知度があること、そして日本の大学受験でも有利になることです。 そして日本ではあまり知られていないことや、参考書などが限られていることがメリットとして考えられます。 それぞれ詳しく説明します。
IELTSのメリット1:海外で高い認知度をほこる
IELTSは世界140カ国以上で使われている英語の試験です。 多くの大学でIELTSのスコアを入学基準のひとつとして定めています。 海外の大学は入学基準として、IELTSスコア6.0~6.5を求めています。
オックスフォード大学、マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学等の有名大学になると、7.0以上を必要とするところもあります。
また、IELTSスコアは永住権申請にも使えます。 オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、イギリスなど移民を受け入れている国は世界でもたくさんあります。 その国の永住権を取得したい場合、一定以上の英語の能力を求められたり、高いIELTSスコアがあると有利になることもあります。
その他、海外で専門職として就労する場合にもIELTSスコアを求められることがあります。 このようにIELTSは海外で使う機会が多いのが特徴です。
IELTSのメリット2:日本の大学でも有利になる
“海外で認知度の高いIELTSですが、日本でもその需要は高まっています。 一定のIELTSスコアを持っていると、このように大学入試で有利になります。
・出願資格が与えられる
・英語の試験免除になる
・単位として認められる
大学入試で民間の英語試験を使う制度は見送りとなりましたが、その際にIELTSは試験のひとつとして考慮されていました。 今後もしこういった制度が再検討される場合、IELTSも試験の一つとして採用されることがあるかもしれません。
日本の大学でのIELTSスコアの採用については、こちらのページでも具体的な学校名をご紹介しています。 https://ielbu.com/ielts-daigaku/
日本での認知度が高くない
ではIELTSのデメリットは何でしょうか? そのひとつは英検やTOEIC と比べると日本での認知度があまり高くないことです。 しかし英語関連の仕事などにつく場合や外資系企業などは、企業や人事担当者はIELTSのことを知っています。 高いIELTSスコアを提示することで、総合的な英語能力の証明になります。
参考書や対策コースが少ない
やはり日本での認知度や需要から、日本語で書かれた参考書や対策コースが限られています。 英検やTOEICは迷うほど参考書やありますが、IELTSはとても少ないのが現状です。
しかし海外の対策本や、IELTS公式サイトにも情報がありますので、活用すると良いでしょう。 こちらの記事でもIELTSの参考書について説明していますので、是非読んでみてください。 https://ielbu.com/ielts-sankousho/
IELTS試験概要
それでは次に、IELTSがどのような試験なのか試験概要をご紹介します。
・試験時間: 約2時間45分
・料金: 25,380円
IELTSには大きく分けてアカデミックモジュールとジェネラルトレーニングモジュールの2種類があります。
目的により受験するモジュールが異なります。
・アカデミックモジュール
大学や大学院留学の際に使う試験です。大学での講義が理解できるレベルかどうかを判断するため、学術的な内容の長文も多く含まれます。専門職で働く場合や登録もアカデミックモジュールのスコアが求められます。
・ジェネラルトレーニングモジュール
永住権申請の際に求められるのは、ジェネラルトレーニングモジュールです。その国に永住して仕事をしたり暮らすのに十分な英語力があるかを判断します。このスコアによって、永住権申請の際のポイントが加算されるようなケースもあります。
また、ペーパー試験かコンピューター試験かを選べます。どちらを選択してもスピーキングは共通で、対面試験となります。
後ほどペーパー試験とコンピューター試験のメリットについても説明します。
IELTSの試験内容
IELTSは英語の4技能の能力をバンドスコア形式ではかります。
バンドスコアとは、0.5刻みで最低1.0~最高9.0まであります。
ジェネラルとアカデミックはリスニングとスピーキングは共通、リーディングとライティングが異なる問題です。
それぞれの試験にはどのような問題があるのか一部をご紹介します。
リーディング50分
・新聞や専門誌からの長文を3つ読みそれぞれの問題に答える
・選択、正誤、マッチング、穴埋め、記述、など40問
リスニング40分
・複数名の会話を聞き、合う説明文を選択肢から選ぶ
・会話を聞き、地図上にどこに何があるかを選択する
・電話番号や駅の名前を聞き取り、数字やスペルを記述する
ライティング60分
・グラフや図の説明やまとめ
・指定されたテーマに対しての自分の意見をエッセイにまとめる
スピーキング11~14分
・面接官と会話形式で自分自身について聞かれる
・指定されたテーマの2分間スピーチ
・スピーチに対しての質問が数問される
ペーパー試験とコンピューター試験のメリット
IELTSを受験するには、ペーパー試験かコンピューター試験があることをお話ししました。
ペーパー試験のメリットは大切なところに線が引けたり、簡単にメモがとれるところです。
コンピューター試験は東京と大阪のみですが、ペーパー試験は試験会場が多いのもメリットです。
対して、コンピューター試験のメリットはまず、リスニングが集中しやすいところです。
ヘッドセットを使って聞くので、周りの音に気を取られず集中しやすいです。
ライティングの修正がしやすいことや、文字数カウントを簡単にできるのもメリットです。
また、ペーパー試験の場合、結果発送まで13日前後かかるところ、コンピューター試験だと3~5日で受け取れます。
急ぎでスコアが必要な人はコンピューター試験の方が早く受け取れます。
ペーパー試験のメリット
・アンダーラインが引ける
・試験会場が多い
・パソコンが苦手でも鉛筆を使える
コンピューター試験のメリット
・リスニングが集中しやすい
・ライティングがラク、修正がしやすい
・結果が早く出る
パソコン操作に不慣れな人、東京・大阪まで遠い人はペーパー試験を選択すると良いでしょう。
東京・大阪に比較的アクセスしやすく、タイピングに自信がある人はコンピューター試験もおすすめです。
他の試験と比べるとどう違うの?
IELTSのメリットについていくつかお話ししましが、たくさんある英語の試験と比べると何が違うのでしょうか? TOEFL、TOEIC、英検と比べてIELTSのメリットをお話しします。
TOEFLとの違いとIELTSのメリット
IELTSとよく比較されるTOEFL試験。
TOEFLも英語の4技能をはかる試験としてよく知られており、多くの海外の大学で認知されています。
IELTSとの違いは、TOEFLはコンピューター試験(TOEFL IBT)のみでペーパー試験がありません。
またIELTSはスピーキングが対面なのに対し、TOEFLは録音します。
TOEFLと比べてIELTSを受験するメリット
・ペーパー試験が選べるのでパソコンが苦手な人も安心
・スピーキングが面接なので自然に会話しやすい
TOEICとの違いとIELTSのメリット
TOEICは日本国内の認知度が高いので、就職活動で履歴書に書くことも多いですよね。
TOEICは主にリーティングとリスニングの2技能をはかる試験です。
スピーキングとライティングもありますが、別テストなのでTOEICスコアと言われたら通常2技能のことを指します。
IELTSは4技能全てはかれるため、より正確で総合的な英語力を証明できるテストです。
またIELTSは海外留学の時にも使えますが、TOEICスコアは残念ながら海外ではほとんど知られていません。
TOEICと比べてIELTSを受験するメリット
・4技能の能力を証明できる
・海外でも英語力の証明として使える
英検との違いとIELTSのメリット
英検もTOEICと同様に国内の認知度が高く「級」でレベルを示すので分かりやすいのが特徴です。
どちらの試験もペーパーかコンピューター試験が選べ、4技能をはかります。
大きな違いは、英検は1次試験に合格しないと、2次試験のスピーキングに進めないところが大きな違いです。
IELTSは合否判定がないので、必ずスピーキング試験をうけることができます。
また、IELTSはコンピュータ試験でもスピーキングが対面なのに対し英検はコンピューター試験の場合は録音です。
英検1級はCEFRレベルC1まではかれますが、IELTSはその上C2レベルまではかることができる点もIELTSのメリットです。
英検と比べてIELTSを受験するメリット
・必ずスピーキング試験が受けれる
・海外で使うならIELTS
・英検1級以上の英語力を示すならIELTS
まとめ
今回はIELTSのメリットについてお話をしました。 海外での認知度が高いIELTSは、留学や海外就職などに使える試験です。 4技能の能力をしっかりとはかれるため、国内の大学でも有利に使えます。 TOEICや英検と比べてもメリットがありますので、海外留学や海外移住を目指す方は是非検討してみてください。