IELTS満点は何点?TOEFL/英検/TOEICどちらが難しい?スコアの採点基準など解説

IELTSの満点は何点かご存じですか?そして、それはTOEFLや英検、TOEICなど他の試験と比較してどちらの難易度が高いかご存じでしょうか。

今日はそんなIELTS満点に関する内容をご紹介します。

IELTSの満点とTOEFL/英検/TOEICなどとの難易度比較表はこれ

IELTSの満点はずばり9.0です。TOEFL iBT,ITP,TOEIC、IELTS、英検など主要なテストのスコア換算表を下記にまとめました。まずはこの表で各テストのそれぞれのスコアの比較を大まかに把握しましょう。

CEFRIELTSTOEFL iBTTOEFL ITPTOEIC L&R英検
C28.5-9.0該当なし該当なし該当なし該当なし
C17.0-8.095-120627-677945-990英検1級
B25.5-6.572-94543-626785-940準1級~1級
B14.0-5.042-71460-562550-7802級~準1級
A2該当なし該当なし337-459225-545準2級~2級
A1該当なし該当なし該当なし120-2203級~準2級

IELTSはCEFRでC2をはかれる数少ない試験

上記の表を見ていただければわかります通り、IELTSの8.5以上のみがCEFR(セファールまたはシーイーエフアール)のC2という最高難度の英語力をはかることができます。

CEFRというのは英語能力の国際標準規格のようなもので、各試験ごとに点数や級でだすので比較が分かりにくいときにこの指標を使って比較します。

つまり、この比較表の中ではIELTSが最も難しいテストと言えるでしょう。

ちなみにIELTS 8.5に関しては下記の記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。

IELTS満点はネイティブでも難しいレベル

IELTS満点はネイティブなら取れるかという質問に関しては、ネイティブでも難しいレベルであるといえるでしょう。

特にIELTSはアカデミックとジェネラルもジュールがあるのですが、アカデミックモジュールでは、大学などの学術機関で評価される書き方でないと高い評価が得られないため、英語ネイティブでもそういった勉強をしていない方は難しいでしょう。

実際に私の知り合いにも何名かIELTSにトライしましたが、満点が取れないネイティブも複数いました。

IELTS各スコアのレベル感や日本人の平均点

IELTS各スコアのレベル感や日本人の平均点

では、ここからはIELTS満点だけでなく各スコアのレベル感をつかんでいきましょう。9.0を取らなくても進学や留学には問題ありませんよ。

IELTS各スコアのレベル感を理解してから対策を行おう

IELTSの0~9までのオーバーオールバンドスコアの評価は下記のとおりです。満点である9.0はエキスパートユーザーという分類になります。

バンドスコア評価詳細
9エキスパート・ユーザー十分に英語を駆使する能力を有している。適切、正確かつ流暢で、完全な理解力もある。
8非常に優秀なユーザー  時折、非体系的な不正確さや不適切さがみられるものの、十分に英語を駆使する能力を有している。
慣れない状況においては、誤解が生ずることもありえる。込み入った議論に、うまく対応できる。 
7優秀なユーザー時折、不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が生ずる可能性もあるが、英語を駆使する能力を有している。
複雑な言語も概して上手く扱っており、詳細な論理を理解している。
6有能なユーザー不正確さ、不適切さ、および誤解がいくらか見られるものの、概して効果的に英語を駆使する能力を有している。
特に、慣れた状況においては、かなり複雑な言語を使いこなすことができる。 
5中程度のユーザー部分的に英語を駆使する能力を有しており、大概の状況において全体的な意味をつかむことができる。
ただし、多くの間違いを犯すことも予想される。自身の分野においては、基本的なコミュニケーションを行うことができる。 
4限定的ユーザー慣れた状況おいてのみ、基本的能力を発揮できる。
理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言語は使用できない。 
3非常に限定的なユーザー非常に慣れた状況おいて、一般的な意味のみを伝え、理解することができる。
コミュニケーションが頻繁に途絶える。
2一時的なユーザー 確実なコミュニケーションを行うことは不可能。慣れた状況下で、その場の必要性に対処するため、極めて基本的な情報を単語の羅列や短い定型句を用いて伝えることしかできない。
英語による会話、および文章を理解するのに非常に苦労する。
1非ユーザーいくつかの単語を羅列して用いることしかできず、基本的に英語を使用する能力を有していない。
0非受験者評価可能な情報なし。 

このオーバーオールバンドスコア以外に各科目ごとのスコアの基準があります。IELTSの採点基準に関しては下記の記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。

日本人IELTS受験者の平均点

IELTSの2019年日本人平均スコアは、以下のとおりです。

【アカデミック・モジュール】

■リーディング:6.1
■リスニング:5.9
■ライティング:5.5
■スピーキング:5.5
■オーバーオール:5.8

【ジェネラル・トレーニング・モジュール】

■リーディング:5.6
■リスニング:6.0
■ライティング:5.6
■スピーキング:5.8
■オーバーオール:5.8

各パート別のバンドスコアは最低でも5.5以上、オーバーオール・バンドスコアは5.8となっています。6.0が有能なユーザーというレベルですので、そこには一歩足りないというレベルでしょうか。

留学を目指すならIELTS 7.0を目指そう

IELTSを使って留学をしたい場合はOverallで7.0を目指しましょう。もちろんすでに行きたい大学が決まっている場合はそれに準じた点数でよいと思いますが、7.0あると大学学部レベルであればいわゆる名門大学に入学できるレベルになります。

ただ、大学によってはOverallだけでなく各スコアごとに足切りを設けている場合もありますので、留学時は必ず詳細確認をしましょう。

IELTS満点は日本人にもとれるのか

IELTS満点は日本人にもとれるのか

さて、ここまで来て、果たしてこんな難しいIELTSで満点を取った日本人はいるのかと思われるかもしれません。私自身「9.0はさすがに無理でしょ」と思っていた人間ですが実際どうでしょう。

IELTSで満点取った人日本人はいる!

実はIELTSで満点を取った人はいます。一番有名な方は正木レイヤ先生でしょう。先生は実際にIELTSやTOEFL対策の専門学校で教えている方です。

ご自身もイギリスで学生時代を過ごし、Youtubeなどでも積極的に発信されています。先生に関した下記のバナーでバークレーハウスの公式ページに詳細が載っています。

満点を取った方の共通点

それ以外にも私のIELTS講師ネットワークで満点を取った方の共通点を見ますと、やはりIELTS満点レベルになると、おおよそ十年以上海外に住まれた経験がある方ばかりでした。

IELTSは試験対策力が当然問われるのですが、圧倒的な「英語力」そのものが問われます。パラフレーズや英語の論理性、ナチュラルさなどがまさにネイティブレベルでないと取れないレベルで、やはり、英語環境に浸った絶対量がものをいう部分はあるのかなというところです。

IELTS満点は9.0。英語力+試験対策力が問われる

では、結論です。IELTSの満点は9.0でそれを獲得した方もいます。究極の英語力と試験対策力が問われるレベルです。

普通のIELTS学習者の方は必要ないスコアかと思いますが(笑)、ぜひ、目指してみたいという野心家の方は目指してみてください。

IELTSの勉強法に関しては下記の記事に詳しく書きましたので合わせてごらんください。

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