IELTSで大学入試が有利になる大学33選!受験時の注意点も添えて
IELTSや英検など英語の外部検定の結果を大学受験に使える学校が増えてきています。
英語をコミュニケーションのツールとして使えるグローバルな人材育成のために、「読む、書く、聞く、話す」の4つの技能が総合的に試される時代になってきています。そこで、海外の大学でも入学条件として使われているIELTSがAO入試なで使えるようになり注目されています。
今回はIELTSと大学受験についてお話しをします。IELTSスコアが大学受験にどのように使えるかやIELTSスコアで優遇される大学リストもご紹介します。是非参考にしてみてください。
目次(クリックで飛べます)
IELTSとは?大学受験に使うときの注意点を紹介
IELTSは世界中で認定されている英語の検定試験です。主に海外の大学留学や永住権申請などに使われています。 日本の大学受験でIELTSを使うには、まず外部検定の受け入れをしているかどうかを志望校に確認をする必要があります。
また使える場合、大学によってこのような制度を設けています。
- 大学が定めるIELTSのスコアを持っていれば出願資格が与えられる、出願資格型
- IELTSのスコアを英語の試験の点数に換算される、特典換算型
- IELTSのスコアがあれば総合得点に20点加算される、加点型
- 合否判定の参考として考慮される
- 入学後の単位認定
IELTSはAO入試や帰国子女枠での入学でも採用される場合があるなど、受け入れる大学が増加しています。
それでは大学受験に求められるIELTSスコアはどのくらいでしょうか?
多くの大学ではIELTSアカデミックモジュールが必要
IELTSには、アカデミックモジュールとジェネラルトレーニングモジュールの2つがあります。大学受験では、多くの大学がIELTSアカデミックモジュールのスコアを指定しています。
アカデミックモジュールは大学の講義で論文を読む、ディスカッションをする、エッセイを書くなどを想定し、トピックも学問や研究などが中心となります。
一方でジェネラルトレーニングモジュールは日常生活や職場での英語がトピックの中心となる試験です。 将来的に海外の大学や大学院に留学をしたいという人も、IELTSは大変有効なスコアです。
IELTSバンドスコアだけでなく個別スコアにも注意
大学受験に求められるIELTSスコアは3.0~7.0と大学により異なります。また、多くの大学は4.0以上を必要とします。
IELTSは4技能ごとのバンドスコアと、総合から出されるオーバーオールスコアが判定されます。大学により、オーバーオールスコアだけでなく、各技能の最低バンドスコアを指定している場合もあります。
オーバーオールスコアが基準に達していても、ひとつの技能の最低スコアが下回った場合は受け入れ対象外となるので注意しましょう。
IELTSのスコア採点基準や英検など他の試験と難易度を比較する
あなたはすでに英検のスコアなどお持ちかもしれません。
下記の記事にIELTSの採点基準や他のテストとのスコア換算に関して詳しく書きましたので併せてごらんください。
大学入試でIELTSが優待される大学40選
それでは、IELTSスコアが優遇される大学を具体的にみてみましょう。 IELTSのスコアは出願基準のひとつであり、その他の基準が求められることもあります。
また、入学要項は毎年変わり、今後このような制度を設ける大学は増える事が予想されます。 記載情報は2021年3月現在の情報で内容を保証するものではありません。
入試の方法や学部によっても異なるため、出願の際は必ず志望校の募集要項を確認してください。
IELTS 3.0から優遇される大学
●お茶の水女子大学
生活科学部、文教育学部 スコア指定なし
総合型推薦新フンボルト・学校推薦型選抜【出願資格】
●上智大学
国際教養学部以外の全学部 スコア指定なし
【出願資格】【得点換算】【加点】出願方式による
●獨協大学
法学部 【出願資格】3.0~
経済学部【出願資格】4.0~
国際教養学部・外国語学部 【出願資格】4.5~
外国語研究科英語学専攻 【英語試験免除】6.5~
IELTS 3.5から優遇される大学
特になし
IELTS 4.0から優遇される大学
●青山学院大学
総合文化政策学部【出願資格】4.0~
地球社会強制学部【出願資格】4.5~
文学部英米文学科【出願資格】5.5~
●東京理科大学
理学部第二部を除く全学部【出願資格】4.0~
さらにスコアにより15~25点【加点】4.0~9.0
●芝浦工業大学
全学部 【出願資格】4.0~
●桜美林大学
航空・マネジメント学群以外の学部で【得点換算】4.0~
4.0~5.0→70点、5.5以上→90点
航空・マネジメント学群 【出願資格】4.0~
●共立女子大学
全学部 スコアにより【得点換算】4.0~
4.0~5.0→80点、5.5~6.5→100点
●国士舘大学
全学部 スコアにより【加点】4.0~
4.0~5.0:4点、5.5~6.5:8点、7.0~8.0:12点、8.5~9.0:16点
●早稲田大学
国際教養学部 【得点換算】4.0~
文化構想学部 【出願資格】5.0~
●大妻女子大学
文学部英語英文学科 【出願資格】4.0~
比較文学部比較文化学科 【出願資格】4.0~
●成蹊大学
経済学部、法学部、文学部
【得点換算】4.0~5.5→15点~50点
●成城大学
文芸学部 【出願資格】4.0~
●立教大学
全学部 スコアにより【得点換算】4.0~
4.0→85点相当、4.5→95点相当
●中央大学
文学部 【出願資格】4.0~
国際情報学部 【出願資格】4.5~
総合政策学部 スコアにより【加点】4.5~
●法政大学
12学部 【出願資格】4.0~5.5(学部による)
グローバル教育学部 【得点換算】6.0→76点、6.5→85点、7.0→100点
●関西大学
法学部、文学部、経済学部、政策創造学部、人間健康学部、社会安全学【出願資格】4.0~
外国語学部 【得点換算】5.5~→100点
●実践女子大学
文化部、人間社会学部、生活科学部 【得点換算】4.0~5.0→80点、5.5~→100点
●東海大学
文系・理系学部 【得点換算】4.0~5.0→80点、5.5~→100点
●専修大学
全学部 【得点換算】4.0~5.0→80点、5.5~→100点
●学習院大学
国際社会化学部【得点換算】4.0~7.0→110点~150点
●白百合女子大学
全学部 【得点換算】4.0~5.0→70点、5.5~6.5→90点、7.0以上→100点
●明治大学
全学部 【出願資格】+【得点換算】4.0→80点、5.0→90点、5.5→100点
●拓殖大学
全学部 【得点換算】4.0~5.0→80点、5.5~→100点
●聖心女子大学
現代教養学部 【加点】4.0~
●日本女子大学
文学部日本文学科【出願資格】【加点】4.0~
文学部英文学科【出願資格】【加点】4.5~
入学後にもスコアにより単位認定制度有り
●武蔵野大学
全学部【得点換算】4.0→70点、5.0→80点、5.5→95点
●目白大学
全学部【得点換算】4.0→80点、5.5→90点、6.0→100点
●城西国際大学
国際人文学部 【出願資格】4.0~
IELTS 4.5から優遇される大学
●立命館大学
国際関係学部 【出願資格】4.5~
グローバル教養学部 【出願資格】6.0~
または 【得点換算】4.5→80点、5.0→90点、5.5以上→100点
IELTS 5.0から優遇される大学
特になし
IELTS 5.5から優遇される大学
●神田外語大学
外国語学部 【出願資格】5.5~
IELTS 6.0から優遇される大学
●南山大学
全学部 【得点換算】6.0→100点
IELTS 6.5から優遇される大学
●国際基督教大学(ICU)
教養学部アーツ・サイエンス学科 【出願資格】6.5~
IELTS 7.0から優遇される大学
特になし
IELTSと大学受験の違いを理解しよう
それでは、なぜIELTSのスコアがあると大学受験に有利になるのでしょうか? IELTSと大学受験の違いも、問題別にみてみましょう。
大学入試でIELTSを使うメリット
大学が指定するIELTSのスコアを持っていると、入試で英語の点数に加算がされたり、みなし得点換算され試験が免除されることもあります。また具体的な点数加算をしていない大学でも、合否判定の際に優遇されることもあります。
ひとつのIELTSスコアを持っているだけで、複数受験する機会が得られるのは大きなメリットです。
また、大学入試のためにIELTSを勉強したとしても、入学してからも有利となることも多くあります。例えば、単位認定、留学制度の参加資格などに使えることもあります。 IELTSのスコアは2年有効です。早めにIELTSのスコアを取れるように勉強に取り掛かかりましょう。
IELTSのリーディングとは
大学入試の英語試験との大きな違いは、IELTSは文法問題がないため文章を読んで理解する力、すなわち読解力が試されます。 また、IELTSアカデミックで使われる単語は、大学受験英語で使われるものと比べると難しいものも多くあります。
IELTSのリーディング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので併せてごらんください。
IELTSのリスニングとは
センター試験では、リスニング問題は2回流れますがIELTSは1回のみしか聞けません。1度聞き逃してしまうと答えられないため、集中力も問われます。
また、大学試験にあるような本文の内容に合うものを選ぶような問題もありますが、IELTS特有の問題もあります。 例えば、会話中の単語、住所や名前などのスペルを書き取る問題です。
電話でのやりとりを想定したスペルの書き取りは、一文字ずつ書き取り、複数形のsまで聞き落してはなりません。また、地図上の何がどこにあるかを当てはめる問題もよくでます。 内容自体はそこまで難しくありませんが、スピードやイギリス英語の発音にも慣れておく必要があります。
IELTSのリスニング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので併せてごらんください。
IELTSのライティングとは
Task1,2があり、Task1は表や地図の内容を言葉でまとめます。これは大学入試にはあまりない形式です。 Task2は自分の意見をエッセイにまとめる問題ですが、大学入試よりも圧倒的に文字数が多いのが特徴です。
250語以上、7以上と狙うなら400語以上書く必要があるため、かなりの練習が必要です。特に分詞構文や関係詞など複雑な文法も取り入れて書く事がスコアアップにつながります。
IELTSのライティング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので併せてごらんください。
IELTSのスピーキングとは
面接官と対面で行われます。
part1:自分の家族、学校や仕事などについて質問
part2:渡されたカードについて2分間のスピーチ
part3:part2を掘り下げた質問
特にpart2に関してはトピックが広く、考えた事がないような内容のこともあります。しっかりとした対策をしないと、2分間も一方的に話し続けることは難しいでしょう。 話す内容をまとめる力も必要とされるため、しっかりとした練習が必要です。
IELTSのスピーキング対策に関しては下記に詳しい記事を書きましたので併せてごらんください。
IELTSは大学入試で選択肢を広げるもの。積極的に受験しよう
いかがでしたでしょうか?今回はIELTSと大学入試についてお話しをしました。グローバルな人材育成には、英語の4技能をしっかりと身に着ける必要があります。この4技能を証明できるIELTSは大学入試でもメリットが多くあります。
ひとつの大学でも、複数の入試方式で受験が出来ることもあるために選択肢とチャンスが広がります。受験勉強だけでなく、本当に身につく英語のためにもIELTSスコアの取得にチャレンジしてみてください!