IELTSとTOEICのスコア換算は?違いは?難易度や単語・問題など比較総まとめ
IELTSとTOEICのスコア換算は下記のとおりです。(スマホの場合、換算表を横にスクロールできます。TOEIC S&Wを含めて考えたい場合はS&Wの点を2.5倍してL&Rに足して計算してみましょう。)
CEFR | IELTS | TOEFL iBT | TOEFL ITP | TOEIC L&R | 英検 |
---|---|---|---|---|---|
C2 | 8.5-9.0 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
C1 | 7.0-8.0 | 95-120 | 627-677 | 945-990 | 英検1級 |
B2 | 5.5-6.5 | 72-94 | 543-626 | 785-940 | 準1級~1級 |
B1 | 4.0-5.0 | 42-71 | 460-562 | 550-780 | 2級~準1級 |
A2 | 該当なし | 該当なし | 337-459 | 225-545 | 準2級~2級 |
A1 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 120-220 | 3級~準2級 |
イギリスの大学へ留学してみたい!進学してみたい!と思った時、IELTSのスコアが必要になります。 日本で、よく知られているTOEICとは何が違うのか?と不思議に思う方もいると思います
また、TOEICでそこそこ良い点を取れているから、IELTSでも同様に、同じレベルの点数を取れるのだろうかと思う方もいると思います。
そこで今回は、「IELTSとは、何なのか?」、「IELTSとTOEICは、どのように違うのか?」、「IELTSとTOEICの換算表は確かなのか?」といった疑問に答えていきます。 どのテストを受けたら良いのかを理解してから試験に挑みましょう。
目次(クリックで飛べます)
IELTSとTOEICの違いは?どういう試験?
IELTSとTOEICは、目的も試験内容も大きく異なっています。
IELTSは、イギリス、ヨーロッパ、オセアニアなど、海外への移住や留学を目的として、受験します。 一方で、TOEICは、学校で英語力チェック、企業への就職活動、昇進を目的として受けます。
試験は、IELTSは、4技能のテストで総合的な英語力を測ります。 それに対して、TOEIC(L&R)は、2技能の試験で、ビジネスや日常生活でコミュニケーションをとる時の英語力を測定します。
以下に、試験についての詳細、2つの相違点についてさらに述べていきます。
TOEICの概要:ビジネス向けの英語テスト
TOEICは、Test of English for International Communicationの略です。一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会、IIBCが運営しています。 アメリカ英語を基本として作成されています。ビジネスや日常生活でコミュニケーションをする時の英語力を測るテストになります。
TOEIC Listening & Reading TestとTOEIC Speaking & Writing Testsがあり、別々のテストとして扱われています。 一般的にTOEICと言われると、TOEIC Listening & Readingのことを指します。日本でビジネス向けで最もポピュラーな試験と言えるでしょう。
国内では、年間240万人もの人が受験しています。 日本では、主に企業や学校で、英語力を測定するために用いています。日本国内では、TOEICが有効的です。
IELTSの概要:主に留学や海外移住のためのテストになります。
IELTSは、International English Language Testing System の略です。運営機関は、British Councilというイギリス政府によって設立された国際文化交流機関になります。 イギリス英語がテストの主流となっています。英語を母語としていない人の英語力を測るテストです。
アカデミックとジェネラルの2種類があります。アカデミックが海外留学、ジェネラルが海外移住の為の試験になります。
一般的にIELTSと言われた場合、アカデミックのことを指すことが多いです。 世界120カ国で行われており、年間100万人以上の人が受験しています。
日本では、徐々に増加していて、およそ1年に3万人もの人が受験しています。 英語力の証明として国際的に通用しています。
IELTSとTOEICの難易度の違いは?スコアはどうやって換算するの?
IELTSとTOEICの難易度を比較するのは、容易ではありません。もともとテストの目的が異なっているからです。 あえて言うとすると、IELTSは、総合的な英語力が重視され、TOEICはインプットの力と試験対策のテクニックが必要となります。
それゆえ、幅広く英語力を身につけることが重視されるIELTSが、難易度が高いと言われています。
IELTSとTOEICの換算がおかしいと感じるときは?
IELTSとTOEICのスコア換算表を再度こちらにのせておきます。 IELTSが4技能に対して、TOEIC L&Rは、2技能の為、はっきりとした比較が難しいので参考程度にすることが望ましいです。
CEFR | IELTS | TOEFL iBT | TOEFL ITP | TOEIC L&R | 英検 |
---|---|---|---|---|---|
C2 | 8.5-9.0 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
C1 | 7.0-8.0 | 95-120 | 627-677 | 945-990 | 英検1級 |
B2 | 5.5-6.5 | 72-94 | 543-626 | 785-940 | 準1級~1級 |
B1 | 4.0-5.0 | 42-71 | 460-562 | 550-780 | 2級~準1級 |
A2 | 該当なし | 該当なし | 337-459 | 225-545 | 準2級~2級 |
A1 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 120-220 | 3級~準2級 |
私も生徒さんから「換算がおかしくないか」と言われることはありますので目安程度にしていただければと思います。実際の場面では IELTSはスピーキングやライティングが含まれての点数ですので、IELTSハイスコアを取っている人の方が、英語力が高いケースが多いです。
IELTSの採点基準に関しては下記の記事に詳しく書きましたので、ご参照ください。
IELTSとTOEICは難易度的にはどちらが難しいの
IELTSとTOEICは、目的や試験内容が異なっていますが、比較表を見てわかるように、IELTSは、C2まで測定が可能です。 そして、4技能から英語力を判断するという意味で、IELTSの方が、難しいと考えられます。
IELTSとTOEICの単語の違いは?
IELTSでは、アカデミックな内容や日常生活からの単語が出題されます。 また、日本の教育では、馴染みがない新聞、専門誌、学術的記事等からも問題が出ますので、その分野の単語にも慣れておく必要があります。
TOEICでは、会社での日常会話が多く、TOEIC用の単語集を使って対策をすることが有効的です。
IELTSとTOEIC試験内容の違いまとめ
試験の構成
IELTS(アカデミック)は、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングです。 リスニング40問、リーディング40問、ライティング2問、スピーキング3問です。
Listening: 日常的な会話、日常におけるモノローグ、学術的な会話、学術的な講義
Reading: 3つのセクションでアカデミックな内容
Writing: データーを比較して解説、主観的な意見や主張
Speaking: 自己紹介・挨拶、スピーチ、ディスカッション
TOEIC L&Rは、リスニングとリーディングです。(TOEIC S&Wは、スピーキングとライティングです。) リスニングもリーディングも100問ずつです。
Listening: 写真描写問題、応答問題、会話問題、説明文問題
Reading: 短文穴埋め問題、長文穴埋め問題、読解問題
受験料
IELTSは、25,380円です。 TOEIC L&Rは、6,490円です。(TOEIC S&Wは、10,450円です。)
テスト時間
IELTSは、約3時間です。 ライティング60分、リスニング30分、リーディング60分、面接試験15分で行われます。面接試験は、別の日に改めて受験することも可能です。 TOEIC L&Rは、2時間です。(TOEIC S&Wは、1時間20分です。) リスニングが45分、リーディングが75分になります。
テスト開催頻度
IELTSは、全国16都市で、ほとんど毎週、実施されています。 TOEIC L&Rは、全国の主要都市で、年12回程度行われています。 (TOEIC S&Wは、全国の主要都市で、年8回程度実施されいています。)
テスト形式
IELTSは、ペーパーで、記述式です。スピーキングテストでは、面談方式で進められます。 東京、大阪、名古屋、京都会場では、コンピューターで、記述式のテストも受けれます。スピーキングでは、面接官との1対1の面談方式が行われます。 TOEIC L&Rはペーパーで、マークシート形式のみになります。
テスト内容の違い
IELTSは、4科目のテストに対し、TOEIC L&Rは、2科目になるという違いがあります。 また、IELTSは、試験内容がアカデミックであるが、TOEICではビジネスシーンでの内容になるという違いもあります。
キャンセルや日程変更
IELTSは、キャンセルや日程変更を行う場合、手数料として6,300円かかります。尚、初回の日程変更手数料は、無料になります。 TOEIC L&Rは、キャンセルや日程変更はできません。(TOEIC S&Wは、キャンセルで5,000円、日程変更で2,750円かかります。)
当日の持ち物
IELTSは、有効期限内のパスポートが必要になります。 TOEICでは、身分証明書が要ります。運転免許証や住民票などです。
スコア結果の受け取り方法
IELTSは、ペーパーテストでは、試験から13日後になります。コンピューター式テストでは、試験から7日後に結果を受け取れます。 TOEICでは、試験から3、4週間後になります。(TOEIC S&Wは、試験の1ヶ月後に分かります。)
IELTSとTOEICの違いを理解して自分に必要なものを受験しよう
IELTSとTOEICの違い、理解できたでしょうか。それぞれ内容や用途が異なってきます。 自分が今、必要としているのはどれかを明確にし、受験しましょう。そして、目標達成をし、更なる成功への道を切り開いていきましょう。