英語の接頭語を覚えて単語力アップ:語源学習(接頭語編)

IELTSの勉強を始めてから「効率よく英語を覚えたい」や、「初めて見た単語の意味が分からなくて、文章が読めない」など、単語力に課題を感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では効率的に英語の単語力を上げられる語源学習(接頭語)と、代表的な接頭語の例をまとめました。この方法を参考に、単語力を上げていきましょう!

英語の接頭語とは?

まず、英語の接頭語とはどんなものか、ご存知でしょうか。英英辞典のMerriam-Websterによると、接頭語(Prefix)は以下のように説明されています。
“a letter or group of letters that is added at the beginning of a word to change its meaning”

簡単に説明すると、接頭語は、単語の前に追加されると、その言葉の意味を変えられます。具体的にどのように使われているのか、次の項目で解説していきます。

英語も漢字のように要素分解できる

英語はアルファベットで書かれている言語なので、「日本語よりも単語の意味を予測しづらいな」と感じることがあるかと思います。ですが、英語も漢字と同じように、要素分解できる言語なのです。英単語をよく見てみると、接頭語(prefix)+語根(root)+接尾語(suffix)の3つで構成されています。
Disagreementという単語を例にとってみましょう。この言葉を接頭語、語根、接尾語の3つに分けると、以下のとおりになります。

接頭語: dis(否定)
語根: agree(賛成する)
接尾語: ment(〜すること)

単語の構成を考えると、Disagreementは「賛成しないこと」の意味を持つと予想できます。このように、接頭語をベースに要素分解することで、英語の意味が推測しやすくなります。

例えば接頭語のenの意味は?

具体的には、どんな接頭語が存在するのでしょうか。まずは、接頭語enを紹介します。
enには複数の意味がありますが、ここでは「〜の中に入れる」と「〜する」という2つの意味に焦点を当てて説明します。例えば、以下の単語は「〜の中に入れる」という意味で使われています。
encase: en + case(容器)
容器の中に入れるところをイメージして、「容器などに入れる、包む」という意味の言葉になります。

enclose: en + close(閉じる)
閉じた中に入れるというイメージから、「同封する」という意味を持ちます。

encircle: en + circle(円)
円の中に入れると思い浮かべて、「取り囲む」という言葉になります。

また、もう一つの「〜する」という意味を持つ言葉には、以下のものがあります。
enjoy: en + joy(喜び)
喜びにするということから予想できるように、「楽しむ」という意味になります。

enlarge: en + large(大きい)
〜する + 大きいで、「大きくする」という意味になります。

enrich: en + rich(豊か)
〜する + 豊かという組み合わせで、「豊かにする」という意味の言葉になります。

接頭語enは言葉によって持つ意味が変わりますが、どのように使われていて、どんな意味を持つのかお分かりいただけたかと思います。

代表的な英語の接頭語

代表的な英語の接頭語

ここからは、みなさんもきっと今までに目にしたことがある、代表的な英語の接頭語を見ていきましょう。たくさんの接頭語の中から厳選して、Re, DeとExの3つの接頭語と、それらを含む単語を紹介します。

接頭語:Reを含む単語

まずは、接頭語Reから紹介します。Reには、「再び」という意味があります。
例えば、日本語でも使われるRecycle(リサイクル)も、接頭語のReが使われています。Re(再び) + cycle(循環する)ということで、再利用するという意味を持ちます。この他にも、Reはこのような単語で使用されています。

reread: re + read(読む)
再び + 読むで構成されており、「再読する」という意味の単語です。

rewrite: re + write(書く)
再び + 書くを組み合わせて、「書き換える」という意味になります。

接頭語:Deを含む単語

接頭語のDeは、複数の意味を持ちます。ここでは、否定、逆、下降と分離の4つの意味とそれぞれの単語の例を紹介します。

1. 否定
demerit: de + merit(メリット)
メリットを否定することから、「欠点」を表す言葉です。

2. 逆
decode: de + code(暗号)
暗号を逆にする、ということから、「解読する」という意味になります。

3. 下降
deduct: de + grade(地位)
地位を下にするということから、「降格する」という意味を持つ単語であることが分かります。

4. 分離
departure: de + part(別れる)
分離して別れる、ということから、「出発」を指します。

接頭語:Exを含む単語

最後に紹介するのは、接頭語Exです。Exは「外へ」の意味を持ちます。例えば、exportはex + port(運ぶ)で構成されています。外へ運ぶことから想像できるように、「輸出する」という意味を持ちます。

extract: ex + tract(引く)
外へ引くイメージから、「抽出する」という意味の言葉になります。

exclude: ex + pand(広げる)
外へ広げるということから、「拡張する」という言葉になります。

英語の語源学習とは?接頭語+語根、接尾語も覚えよう

英語は接頭語、語根と接尾語の3つで構成されていることに触れました。この3つを覚えることで、飛躍的に語彙を増やすことができます。
例えば、同じ語根を持つ単語exportable, importer, transportationを比べてみましょう。この3語の語根はport(運ぶ)で統一しています。前に付く接頭語と接尾語が異なり、これによってそれぞれの単語の意味が変わってきます。

exportable: ex(外へ) + port + able(〜できる)
外へ運ぶことができる、ということから「輸出できる」という意味になります。

importable: im(中へ) + port + er(〜する人)
中へ運ぶ人というイメージで、「輸入業者」という意味になります。

transportation: trans(他の場所へ) + port + tion(〜すること)
他の場所へ運ぶことから予想できるように、transportationで「輸送」という意味です。

このように、語根が同じ言葉でも、接頭語や接尾語が変わることで、単語の意味が変わります。接頭語、語根と接尾語のそれぞれのイメージを持つことで、語彙を増やしていくことができます。

接頭語の覚え方のコツは「イメージ」

たくさんの接頭語が存在しますが、一番のポイントはそれぞれの接頭語のイメージを持つことです。代表的な接頭語の例からも分かるとおり、接頭語には単語のコアとなるイメージがあります。そこから語根と接尾語の意味も合わせて連想することで、初めて見た単語でも意味を推測しやすくなります。

実際にイメージを用いた覚え方は下記の記事を参照ください。

英語の語源学習も万能ではないが類推や記憶の定着に役立ってくれる

残念ながら、英語の語源学習は全ての単語に使えるテクニックではありません。
自分が思っていた接頭語とは違うものだったり、綴りが一部変わることで、どの接頭語なのか見分けがつかないことがあります。例えば、unanimousの接頭語はunhappyにも使われるunかと思えますが、実は1を意味するuniが綴りを変えて使われています。
こういった注意は必要なものの、語源学習は意味を類推するときや記憶の定着に役立つものです。Unique, uniform, unicycleなど、同じ接頭語を持つ単語をグループにすれば、1を共通のイメージとして持つ単語を一緒に覚えることができます。
語源学習は万能とは言えませんが、同じ接頭語を使った単語をグループで覚えることで、効率的に学習できます。また、接頭語のイメージを持つことで、長文問題や選択肢問題でも、初見の単語の意味を推測しやすくなります。

まずは接頭語を覚えて単語力アップを目指そう

数多くある英単語を覚えるには、接頭語を使って効果的に勉強するのがおすすめです。まずは代表的な接頭語のイメージと、それが使われている単語を一緒に覚えていきましょう。単語力はすぐに結果が出るものではないですが、語彙力や単語の意味を予測する力の向上に繋がります。

英語の接頭語(接頭辞)を覚えて単語力アップ:語源を使った学習のまとめ

本記事では、代表的な接頭語と語源学習について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。英単語はバラバラに覚えようとすると大変ですが、今回紹介した語源学習を使って、効率的に単語力アップを目指しましょう!

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